三重県度会町の山中で4月に女性(61)が猟犬4匹に襲われ大けがした事件で19日、飼い主の男性(67)が業務上過失傷害と鳥獣保護法違反の疑いで書類送検されたが、英国では“殺人犬”が問題となっている。

 闘犬のアメリカンピットブルテリアを愛玩犬として改良した「アメリカンブリー」の亜種「アメリカンブリーXL」だ。最大で体重60キロにも成長する。

 近年作出された犬種のため、未知の部分が多く、闘犬の性質を濃く受け継いでくる個体もあり、しつけが不十分の個体が英国で死亡事故を起こしている。英メディアが「虐殺機械」「悪魔の品種」と指摘するなど、英国では毎日のように、猫がかみ殺されたり、子供がけがしたり、飼い主がけがしたりとブリーXLによる事故が報じられている。

 反ブリーXL団体「ブリー・ウオッチ」によると、2021年の犬による死亡事故4件のうち2件がブリーXLがらみ。22年は10件のうち7件。今年は7件中3件となっている。ロイヤルケネルクラブによって正式に犬種として認められていないため、飼育数は不明。数十から数千匹とみられる。

 スナク首相は先日、「しつけが不十分な数匹の問題ではないことは明らかだ」として、ブリーXLを年内にも飼育禁止にする方針を発表したばかり。しかし、ブリーXL愛好家は「本来は“優しき巨人”であり、人を襲うのは悪い飼い主がステロイドを投与している可能性が高い」と反論している。