タレントの上沼恵美子が10日放送の読売テレビ「上沼・高田のクギズケ!」に出演。ジャニーズ事務所の性加害問題について「みんな知っていた」と発言。芸能界の〝特殊な風潮〟を打ち明けた。

 番組ではジャニーズ事務所が故ジャニー喜多川氏による性加害問題について7日に行った会見を特集。所属タレントが性加害を知っていたかの話題におよぶと、上沼は「私は昭和の中ごろから芸能人をやってますけど、大阪でお笑いで片隅の方でやってる人間ですが、知ってたもん、ジャニーズ事務所のこの話は、性加害は知ってましたハイ」とコメント。「私たちのときはフォーリーブスが超アイドルだったんですね。性被害を受けることになったのがイヤで辞めて、違うプロダクションに行って大スターになった方も知ってます」と続けた。

 さらに「みんな知ってて、マスコミも言えへんかったかというと、芸能界特有のそういうのを含めて『そういう事を言ったらあかんで、タブーやで』っていう、そんな風潮じゃなかったですか?」と出演者に同意を求めるように話した。「イギリスのBBCから問題になって日本のマスコミが慌てたんです。だからみっともないって言ったら、みっともないんですわ」と遅すぎる対応を嘆いた。

 上沼によれば、当時は「言わへんもんやっていう…それが当たり前になっていたわけですよ。そんなタブーだったわけです」。会見で井ノ原快彦が「仲間とも『そうなったらどうしよう』と話していた。裏の顔があるのかと怖かった」と口にしたことについて「一番フランクに、同じ目線でしゃべってくれた」と評価した。

 過去を振り返る上沼。「私なんかおかしいと思うのは、こんなん(性加害)昭和の40年から言うとったのになあ。今ごろ慌ててバタバタバタってこんなこと(謝罪会見)するねんなあと思ってます」

 なお、上沼は東山紀之氏が新社長に就任したことに、私の意見ですけどを前置きし「東山さんは社長になんてなる必要ないと思うのよ。社長は専門の方おるわよ。東山さんは必殺(ドラマ)もやるから、いろんなことをやっつけてくれるような気もしますけど、あれは役やからね。やっぱり光ったような、ビックリするようなオーラを持ったスターってなかなかいないもん。ピカピカピカッて光る東山さんは、そんな事務方というか経営者側に入って…(はダメ)。ライトを浴びなあかんねん。もったいない」と事務所の人事に反対の立場であることを示した。

 上沼は東山新社長に〝尻ぬぐい〟させることへの怒りは収まらない。「7歳、8歳の子が、わけわからん時にそういう目に遭ったらどんなトラウマを持って一生を台なしにしてしまうかというのを、ジャニー喜多川はやってしもうたんですよ。最後の最後まで、こんないらんこと残して。姪っ子の景子さん(藤島ジュリー景子)ですか。この方も全部知ってはったと思うけど、言えなかった。言わなくってここまで何十年ってきたわけやから。それで行けるもんやって思ったけど世間が許してくれなかったということでしょ。東山さんのような大スターを潰して、社長にまでさして、井ノ原さんにも難しい顔をさして…。全部ジャニー喜多川さんでしょ?犯人はね」と力を込め、「会見でジャニー喜多川さんを叩いてもよかったと思う」と言い切った。