組織的な〝記憶改ざんプロジェクト〟の構図が浮かび上がった、玉森裕太主演のテレビ朝日系ドラマ「マイ・フィクション」。一方で黒幕の有力候補が見えてこない。

「香坂が黒幕??」「伯父の藤谷さんもアヤしいのでしょうかね」

 新興住宅街で幸せに暮らしていた老人ホーム介護士の正樹(玉森)と真弓(宮澤エマ)の井川夫妻に、実は別人だった疑いが持ち上がる。正樹は死んだはずの警察官の祐介である可能性が生じ、真弓は殺人で冤罪を主張したが懲役10年となった奈々美だと分かった。無期懲役の受刑者8人がこっそり〝釈放〟されていたことも判明。記憶を変えられて別人格で生きているようだ…。

 何か大きな意図が働く陰謀めいた構図。操る黒幕について、Xでは前出の香坂(国仲涼子)と藤谷(佐戸井けん太)の名が上がった。かねて怪しげな刑事の香坂は正樹について何かを知っているように見え、藤谷は脳科学の研究をしており、めいの由梨(森川葵)の夫が祐介という関係から何らかの関与があるのではと思われた。

 2日の第5話で、香坂は受刑者たちの事件をすべて担当していたことも分かる。ところが香坂は電話で、記憶を取り戻した奈々美について「ペルソナ・シフト・プログラムについては知る由もないかと。またご報告します」と話していた。言葉使いから、相手は上位の人間とみられる。指示者がいるのなら香坂は黒幕候補〝脱落〟となる。

 初めて出てきた「ペルソナ・シフト・プログラム」は〝人格移動プログラム〟の意か。記憶を変えることで別人にしてしまう。祐介の記憶はない正樹だが、第2話で自分の学生時代の記憶は「岡崎史也」のものだと突きつけられている。

 同プログラムを開発した医薬品メーカー「ニューロヴァイス」社はまだ実態が描かれていない。香坂は電話で誰に「ご報告」しているのか…。

 記憶操作では、正樹の同僚である多田(ジャンボたかお)が実行犯で、向井(結城萌)もその一味であることが分かっている。5話では多田と向井の会話を奈々美が盗聴する場面があり、「本部は何て言ってるんですか?」と向井が問い、多田は「しばらく様子を見ろって」と答えていた。

 ナゾの「本部」に黒幕はいるのか。Xでは「由梨のおじさんだけは善人であって欲しいけど、黒幕じゃなかったらもう誰もいない」との投稿も。藤谷は登場場面が少ない上、黒幕とするには怪しさがない。有力候補不在に近い現状だ。