【今週の秘蔵フォト】太田裕美の大ヒット曲「木綿のハンカチーフ」(1975年)は歌謡曲史上でも屈指の名曲とされる。作曲は筒美京平、作詞は日本ロック界の祖・はっぴいえんどのドラマー兼作詞家・松本隆。松本はこの曲をきっかけに作詞家としての地位を確立する。
太田は74年に「雨だれ」でデビュー。「木綿の――」の大ヒットで一躍、トップスターとなった。76年4月20日付本紙ではハードスケジュールに追われる日々を告白している。
「昨年は忙しかったんです。歌謡イベントにもたくさん出なくちゃならなかったし、そのためテレビも多かったし、でも70回以上はコンサートをやりました。私。目標は年間100回のコンサート。もちろん大も小も含めて。私、歌がうまくないから一歩一歩進まなくちゃ」
さらに自分にとってのコンサートは「歌手としての生活の中で、生の場で震えて、そこで実力を養っていくこと。私ね、どんな小さなコンサート会場でも、幕が開く前はガクガク震えている」と明かした。
6月からは3か月間の全国ツアーを控えていたが「でもね、オーバーに言いたくないんです。だって考えてみれば歌手って、そうしているのが当たり前なんでしょ」と笑った。大きな会場以外にもキャンパス・コンサートにも力を入れて若い世代と握手したいという。
「私、毎日地下鉄で通ってるの。タレントでない人の心を忘れたら、私はなくなっちゃうの」。この言葉に感銘を受けた記者は「木綿みたいな素材の人」と結んでいる。















