ダウンタウンの松本人志(59)らがレギュラー出演するTBS系バラエティー「クレイジージャーニー」(月曜午後9時)が今秋、午後10時への移動で調整されていることが複数の関係者への取材で分かった。ゴールデンタイム(G帯=午後7~10時)からプライムタイム(P帯=同7~11時)への〝降格〟だが、実情を追跡すると――。
松本のほかにはバナナマンの設楽統、女優の小池栄子が出演している。「クレイジー――」は、独自の視点やこだわりを持って国内外をめぐる専門家の狂気(クレイジー)の旅(ジャーニー)に同行したり、その体験談を聞いたりする紀行バラエティー。2015年4月にディープな番組内容よろしく深夜枠でスタートして好評だったが、19年8月放送のヤラセ問題で同年10月に打ち切られた。
コアな視聴者の声を受け、昨年10月から月曜午後9時のG帯でレギュラーとして復活。ヤラセ問題の対策では当時の番組スタッフが一新された。TBS関係者の話。
「復活から1年で月曜午後9時から同10時への移動で調整されています。ハタから見れば、G帯→P帯への〝降格〟です」
ただ、実情はそんなに簡単な話ではない。
「昨年10月の復活にあたり、番組はディープな内容なのに老若男女が視聴しやすい午後9時のG帯は〝攻めすぎ〟じゃないかと局内で異論がありました。他局はフジテレビの王道ドラマ枠の月9などで視聴者層はかぶらないのですが…」(同)
G帯からP帯への移動は、番組の性格に近づけた最適解といえる。
「G帯の視聴者層より年齢層が上がるP帯に移動させ、さらにディープな内容に仕上げたいとの意向があります」(同)
番組の〝顔〟でお笑い界のトップに君臨する松本は、今年9月の誕生日で還暦を迎える。
「番組がP帯へ移動することで、松本さんはよりエッジを効かせたトークをできるはずです」と前出関係者は期待を寄せる。
この改編に伴って今秋、麒麟の川島明とタレントの指原莉乃がMCの「推しといつまでも」(月曜午後10時)は終了。「クレイジー――」の月曜午後9時の後継番組は、かまいたち(山内健司、濱家隆一)ら中堅芸人のバラエティーが浮上している。つまり、現在も今秋以降もTBS系月曜午後9、10時は吉本興業の芸人が出演する〝吉本枠〟であることに変わりはない。
テレビ局関係者は「吉本の力は強いです」と苦笑いした。