“粛清”の発端となったのはガーシー(東谷義和)容疑者だ。昨年の参院選に当選後、登院していなかったことから1月30日に尾辻秀久参院議長が国会に出席を求める招状を発布。これに応じず、議場で陳謝の懲罰にも従わず、3月15日に除名となった。除名となるのは72年ぶり3例目。
陳謝の懲罰が出た際に「大きな政党間の恣意的な運用で、気に入らない議員や党を処分、排除など行える入り口となることを危惧する」と採決への棄権を表明していたれいわ新選組も懲罰のエジキとなった。
大石晃子衆院議員が5月に衆院財務金融委員長の解任決議案採決時にプラカードを掲げたことで、議院運営委員長から厳重注意を受ければ、櫛渕万里衆院議員は鈴木俊一財務大臣の不信任決議案採決時に「与党も野党も茶番」の紙を掲げたことで登院停止10日間の懲罰となった。衆院で懲罰が出たのは16年ぶりだ。
さらに今月には参院法務委員会で入管法改正案の採決時に山本太郎代表が委員長席にダイブしたとして、与野党から懲罰動議が出された。この動議こそ「本人が反省している」(石井準一参院議院運営委員長)と見送られたが、山本氏は反省などしていないとして猛反論に出た。
山本氏は「衛視に対して暴力を振るってケガをさせたかのように(自民党側が)マスコミに情報をリークした」と主張。また、自民党の議員2人が負傷したと訴えていることにも自民党の議員同士や衛視の帽子が当たっただけの誤爆説が出ており、冤罪を訴え、第三者による検証が必要としているが、後の祭りでうやむやにされそうだ。
懲罰が乱発された異例の事態に野党関係者は「ガーシーが除名、逮捕までに至った背景には岸田文雄首相の“女房”である木原誠二官房副長官や与党議員の暴露に出たことでの国家権力による見せしめとも言われています。れいわも何かと政権にタテ突き、邪魔者扱いされている。何か戦時中の特高警察のような雰囲気で、野党は抵抗できにくくなるのでは」と危惧する。
21日、会見した大石氏が「懲罰制度は慎重に使うべき。有権者に選ばれた議員が多数を占める人の多数決で懲罰を主観で決めた時、二重に有権者の権利を奪うことになる」と話せば、櫛渕氏も「懲罰は軽々に出すものではない。数の力で弾圧を許してはいけない」と訴えたが、前例主義の国会で懲罰のハードルが下がったことは間違いない。












