テニスの4大大会「全仏オープン」女子ダブルス3回戦(4日)で加藤未唯(28=ザイマックス)が失格となった件が、大きな波紋を呼んでいる。騒動の問題点を専門家に聞いた。

 加藤はアルディラ・スーチャディ(インドネシア)と組みマリエ・ブズコバ(チェコ)&サラ・ソリベストルモ(スペイン)組と対戦。試合中に相手コート側に送った球がボールガールを直撃して失格となった。加藤は処分を不服とし、4大大会側に提訴。プロテニス選手協会(PTPA)は「不当で不公平」とする声明を発表し、主催者らに賞金とポイントの返還を要求するなど騒動が拡大している。

 こうした中、テニス解説者の佐藤武文氏(52)は「過去にはフェデラーにも同じことがあったが、不問になっていた」と指摘。4大大会優勝20回のレジェンドで昨年9月に引退したロジャー・フェデラー氏(41)も現役時代、ボールパーソンに直接ボールを打つことがあったという。「打つというよりは渡すという意図でやっているが、ボールが来ることに気づかなかったボールパーソンの頭に当たったことがあった」。ところが、当たったボールパーソンが男性ということもあり、問題にはならなかったという。

 佐藤氏は「提訴は当然。失格によりポイントも賞金も没収されたことで、提訴はそれに対する強い抗議だと思う。大会側はあまりに一方的」とした上でこう述べた。

「スーパーバイザーは『意図的かどうかは関係ない』と言っていたが、関係なくはない。『ボールガールが泣いていたから』ということが(失格の)最終判断になったことが、この問題をややこしくしている。泣かなかったら、〝フェデラーケース〟となって問題はなかったはず。多くのテニス関係者が『わざとじゃないから失格とはならないのでは』と思うこと。意図的に打ったわけじゃないのは明らかなので」

 一方、状況を見ていなかったにもかかわらず抗議し、加藤組が失格になるとうすら笑いを浮かべた対戦相手組が世界中からフルボッコになっている。佐藤氏によると「両者ともシングルス、ダブルスともうまい。ダブルスの中では、まあまあやる方」とし「今まで特に何か問題を起こしてきたという選手たちではない」という。果たして、騒動はどう決着するのか。