地味だが強い。大相撲夏場所12日目(25日、東京・両国国技館)、関脇霧馬山(27=陸奥)が大関貴景勝(26=常盤山)を寄り切って10勝目(2敗)。大関取りの目安となる「三役で3場所合計33勝」の条件をクリアした。春場所に続く連覇の可能性も残しており「一日一番、しっかり相撲を取りたい」と残り3日間へ気持ちを引き締めた。
大関昇進が秒読みとなった霧馬山に大きな影響を与えたのが、部屋付きで指導にあたる鶴竜親方(元横綱)だ。現役時代の2019年秋、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)の死去に伴い陸奥部屋へ移籍。当時は十両だった霧馬山に稽古で胸を出し、大食い指令を出して体重と馬力をアップさせた。鶴竜親方は「自分が一から育てたわけではない」と謙遜するが、同部屋となったことが霧馬山の飛躍の転機となった。
その2人には、いくつかの共通点がある。4横綱時代の鶴竜は白鵬や日馬富士、稀勢の里の陰に隠れがちで〝地味キャラ〟として知られていた。霧馬山も、今の役力士の中では目立たない存在。審判部副部長の浅香山親方(元大関魁皇)も「ちょっと地味な感じがする」と評している。
土俵ではともに、攻めの引き出しを豊富に持つ万能型。鶴竜親方は「いろんな相撲を取れて、何でもできる。運動神経もいい」と期待を寄せている。見た目の派手さはなくても、結果は堅実。霧馬山は兄弟子の系譜に連なる〝後継者〟となりそうだ。












