政治家女子48党(NHK党から改称)の代表権を巡る争いは収まる気配がない。党創設者の立花孝志氏(55)と“池上彰の娘役”の大津綾香氏(30)のお家騒動は連日、双方が援軍、支援者を巻き込んで、攻撃し合っている状況だ。敵、味方、中立と入り乱れ、“怪獣大戦争”と化している現在の状況と今後の行方を占った。

政治家女子48党お家騒動相関図※敬称略
政治家女子48党お家騒動相関図※敬称略

 内紛劇の発端は3月、参院議員だったガーシー(東谷義和)容疑者が国会欠席を陳謝するための帰国をせずに議会除名処分を受けたことで、立花氏が引責辞任し、「これからは若い女性に」と大津氏に党代表および党首の座を禅譲したことだ。

 立花氏は金庫番として院政を敷こうとしたが、大津氏は黒川敦彦幹事長(当時)と政治資金パーティーの開催を発表。立花氏は黒川氏を排除し、大津氏に代表ポストの返還を求めたことで、ゴタゴタとなった。

 現在、党内は立花派と大津派が対立している。大津氏には黒川氏や同氏が代表を務める「つばさの党」関係者、さらに映画監督の宏洋氏(幸福の科学総裁・大川隆法氏=3月に死去=の長男)が党首秘書として加勢し、現在も代表であると正当性を主張している。法廷闘争に持ち込み、さらに立花氏を刑事告訴する準備を整えている。

 一方、立花氏は実業家の堀江貴文氏の秘書を務める斉藤健一郎参院議員を党代表に据え、浜田聡参院議員、約20人の党スタッフを味方につける。

 先の統一地方選で落選した政女党の女性メンバーも党職員やアルバイトとして、100%の受け入れを約束。大津氏から訴えられた臨時管理人で長女の立花公美氏も「同じ世代(30歳)の女性として相談してほしい」と政女党内で一枚岩になるよう呼びかけている。

 外野から立花氏を徹底追及しているのは元幹部の面々だ。ジャーナリストの上杉隆氏は国政政党になった際に幹事長として、立花氏に渡辺喜美元衆・参院議員氏や堀江氏をつなげた功績がある。

 千葉・柏市議で元副党首の大橋昌信氏は党黎明期から“N国党の狂犬”として、立花氏を支えていたが、ガーシーの擁立を巡って対立。立花氏に愛想を尽かし党を去っていた。最近は連日、立花氏の過去の振る舞いについてネット上で解説している。

 10日に予定されている党総会で、議長として仲裁役を買って出たのは一昨年に議員バッジを外した後、海外放浪していた丸山穂高元衆院議員だ。

 副党首の肩書はついていたものの党とは距離を置いていたかに見えたが、統一地方選で応援行脚した。仲裁に出る動きを立花氏側は歓迎したのに対し、大津氏側は不信感しかないようで、無効の総会開催を扇動しているとして、刑事告訴の検討までちらつかせている。
 今後の焦点はどちらが代表に認定されるかだが、そもそも政女党には党名義で約11億円の借入金がある。いずれが党の実権を握っても借金は消えないにもかかわらず、ともに譲る気はない。

「国政政党は政党助成金や選挙時の政見放送での優遇、メディアへの露出など既得権が多く、うまみだらけ。国政政党が10億円で買えるなら買いたいという人はいくらでもいる」(永田町関係者)

 斉藤氏の私設秘書には、堀江氏やピーチ・ジョン創業者の野口美佳氏、投資家の渡辺久統氏ら億万長者が控えている。自身が代表に落ち着けば、党の立て直しは早まる可能性がある。

 一方、大津氏は選挙中にごぼうの党の奥野卓志代表が応援演説で駆け付けた際に「ホワイトナイト、現る!」と喜んだ。奥野氏も資金力に富み、黒川氏とは改憲項目の1つである緊急事態条項の反対デモで共闘する関係だが、立花氏側の候補者も応援している。同様に政女党の候補者選考に当たった“青汁王子”こと三崎優太氏やユーチューバーのDJ社長も中立の立場を崩していない。

 永田町ではこれまでも政党助成金の分配でもめてきた過去がある。大津代表となって、斉藤、浜田両参院議員が党を去った瞬間、政女党は国政政党でなくなるだけに、まだ先行きは不透明だ。