イングランド・プレミアリーグのブライトンに所属する日本代表MF三笘薫(25)のビッグクラブ入りは、今夏がラストチャンスになりそうだ。

 自慢のドリブル突破を武器に世界最高峰リーグを席巻している三笘には、アーセナルやチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドなどイングランド勢をはじめ、ドイツ1部バイエルン・ミュンヘンやスペイン1部レアル・マドリードなどのビッグクラブが獲得に興味を示していると各メディアで報じられている。

 ブライトンは契約延長による引き留めを検討しながらも、ポール・ハーバー最高経営責任者(CEO)は「明らかに、三笘は次の移籍市場で脚光を浴びる選手だ」と他クラブからの関心は避けられないとの見方を示していた。英メディアも「移籍」や「残留」など三笘の去就について、さまざまな見解を伝えている。

 そんな中、元日本代表FW三浦知良(53=オリベイレンセ)を担当した公認選手代理人の資格を持つ田路雅朗氏は、かつて欧州ビッグクラブに加入するには〝年齢の壁〟があると指摘していた。

「一般的に高い移籍金を出して取るのは20代前半、22、23歳までの選手だろう。25歳をすぎると難しいだろう。どのクラブだって獲得した選手をさらに成長させて次に『高値で売る』というところまで考えているから。30歳を超えると、超一流は別にしても値段は付きにくい。ビッグクラブのそういう考え方だから」

 三笘は、すでに25歳と決して若手とはいえない選手だ。ブライトンからステップアップし、欧州ビッグクラブ入りを実現するには、ギリギリの年齢というわけだ。もちろん、田路氏も「例外はある」というように、移籍金が発生しないケースやクラブ方針や指揮官の意向などもあり、すべてに当てはまる見解ではない。

 だが、三笘にとってはビッグクラブから注目されている今夏のチャンスを逃すと、ステップアップの可能性が低くなるのは避けられないのかもしれない。