ジャーナリストの須田慎一郎氏(61)が26日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演。広域強盗事件で「ルフィ」と名乗り犯行を指示をした疑いのある容疑者4人の中に「ルフィはいない」と断言した。

 警視庁は、フィリピンから強制送還された渡辺優樹容疑者や今村磨人容疑者ら4人を特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑で逮捕、送検し、取り調べを続けている。

 元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏らとともに番組に出演した須田氏は、犯罪が分業化されて罪の意識がなくなってきていると指摘。「(事件が)全部着地しているわけではない。僕とか小川さんはハラハラドキドキ、命狙われておかしくないんだけど」と前置きした上で、「まだ上の指示役って捕まってない。この4人の中にルフィはいません。ハッキリ言って。ずばりフィリピンにいます」と言い切った。

 続けて、「ルフィ」の名前の由来について「最近ようやく分かったのよ。リーダーがマニラで拳銃を2本ベルトに差して歩いてるんですって。だから、海賊を気取ってルフィって自称してるんですって」と語った。

 この話を黙って聞いていた小川氏は「実際に収容所から(渡辺容疑者らが)ルフィ(という名)を使ったのは事実。ただ、本当のルフィってのがいる」と〝黒幕〟の存在を示唆した。

 須田氏は「ルフィ」について「日本人です。日本で反社的勢力というと暴力団でしょ。暴力団組員ではありません」と話し、小川氏は「関係者、知り合いみたいな感じ。警察もみんな知ってるんですけど、そこにたどり着くか、逮捕状を取れるかどうか。日本人の国外犯には捜査の制限があるから」と、日本が多くの国と犯罪人引渡し条約が結べていないことを問題視した。

 日本が同条約を締結しているのは米国と韓国のたった2か国のみ。弁護士の本村健太郎氏は「非常に少ないですよね。日本には死刑が残っているから応じてもらえないと言われますけどウソなんです。アメリカも残ってるし、中国も死刑をばんばんやってる。でも、中国は50か国以上と犯罪人引渡し条約を結んでいるわけです。日本が外交努力をしていないから」と解説していた。