食後の胃もたれや胃のだるさ、痛み、膨満感などによって食欲が落ちたり、食事を思うように楽しめないという人も多いのでは? 年を重ねると胃の働きが弱くなってしまうが、ツボを押してマッサージすることで不調が改善されることがあるという。今回は「死ぬまで楽しく食事をしたけりゃ胃をもみなさい」(アスコム)の著者であんまマッサージ指圧師、六本木・寺林治療院院長の寺林陽介氏に、誰でも気軽にできる胃のマッサージを教えてもらおう。

【こんな人に!】

 昨年末から年明けにかけて、コロナ禍の規制が解除されたことにより忘年会や新年会が今までより行われるようになりました。冬はお正月もあったりして食べすぎ飲みすぎから胃の不調を訴えて当院を訪ねてくる患者さんが増えます。胃の消化能力は年齢とともに低下していきますので、若い時と同じようにたくさん食べて飲んでを繰り返せば胃に大きな負担がかかります。

 しかし、当院を訪れた患者さんに今回ご紹介する胃のマッサージを行い、継続してもらったところ、胃の不調が改善され、胃もたれをしなくなったなどの声をたくさんいただきました。

 さらに面白いことに、便秘も改善されたという人が多かったんです。胃をマッサージしてなぜ便秘が?と思う人もいるかもしれませんが、胃の調子が良くなり消化能力が上がることで胃から小腸に運ばれるものがより消化されやすい状態になっているのだと考えます。それによって小腸や大腸に与える負担も緩和されお通じもスムーズになるのでしょう。

 年を取ると便秘にもなりやすくなるため、便秘に悩んでいる人にもこのマッサージを試してほしいですね。

人さし指と中指を使って内臓全般の働きを良化
人さし指と中指を使って内臓全般の働きを良化

【中脘のマッサージ】


 中脘(かん)は、へそとみぞおちの真ん中あたりにあるツボです。ここを押すことで胃のぜん動運動を促す、内臓全般の働きを良くするなどの効果があります。

 ツボの位置はへそから上に指5本目。小指をへそに当てたときにちょうど親指がくる位置です。そこを押したときに少し痛みを感じたらツボを正しく押せていることになります。このツボを人さし指と中指を使ってやや強めに押しながら、3秒から5秒ゆっくりと深く息を吐き、息を吐ききったときに指を止めます。奥まで押しすぎないようにすることがポイントで、痛みが強い場合は浅いところで止めてください。

 次にツボを押さえたまま鼻からゆっくり息を吸い込み、おなかを膨らませます。その時もしっかり中脘を押すことが大切です。いっぱいまで息を吸ったらゆっくり口から息を吐きましょう。息を吸って吐くまでを1セットとして5~8セットほどを1度に行うのが目安です。

第1関節をおなかに当てて…
第1関節をおなかに当てて…
小刻みに動かしながら…
小刻みに動かしながら…

【胃をグリグリするマッサージ】

 へその上からみぞおちのあたりには下脘、中脘、上脘という胃の不調に効くツボがあります。このツボを刺激するイメージを持って、へその上からみぞおちのあたりまでを手の指の第1関節を使ってグリグリと痛気持ちいい程度に上下に小さくさすりながら移動させます。手の指の第1関節が1センチほど沈むくらいの少し強めの力でマッサージするとより効果的です。

 みぞおちのあたりまで到達したら今度はへその方に向かって同じ動作を繰り返します。へそからみぞおちのあたりまでの間を10往復程度をめどに往復し、1回あたり1~2分を目安に行いましょう。

寺林医師と「死ぬまで楽しく食事をしたけりゃ胃をもみなさい」表紙
寺林医師と「死ぬまで楽しく食事をしたけりゃ胃をもみなさい」表紙

 

 ☆てらばやし・ようすけ 六本木・寺林治療院院長。1996年にあんまマッサージ指圧師、鍼師、灸師の国家資格を取得し、父の治療院で本格的に修行を開始。24歳のときから1人で治療院を運営。どこに行っても楽にならなかったという患者ほど違いを実感する「疲れとりマッサージ」を行い、多くの著名人から評判を得ている。

※これらのマッサージは内臓に疾患のある方、妊婦の方は、医師に相談の上行ってください。また、効果には個人差があります。