綱とりの条件は? 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が23日、東京・両国国技館で開かれた。大相撲初場所では大関貴景勝(26=常盤山)が12勝3敗で優勝。春場所(3月12日初日、大阪府立体育会館)で連覇達成なら、横審の横綱推薦の内規にある「大関で2場所連続優勝」の条件を満たすことになる。

 高村正彦委員長(元自民党副総裁)は貴景勝について「ハイレベルの優勝ではなかったが、大変な重圧の中で大関の責任をしっかり果たした。全力士の中で貴景勝は横綱に一番近い位置にいることは間違いない」と高評価。来場所の綱とりの条件には「レベルが高い優勝などということを、我々(横審)の中から言う人はいないのでは。今場所、曲がりなりにも優勝したんだから」と私見を述べた。

 ただ、連覇なら無条件で綱とりとなるかは現時点では不透明。横綱昇進の可否を最初に判断する審判部の佐渡ヶ嶽部長(元関脇琴ノ若)は初場所中の部内の〝空気〟について「(貴景勝について)少し話しましたが『何とも言えない』という話だった」と明かしている。優勝して大関の責任を果たしたとはいえ、横綱で12勝は物足りない印象は否めない。

 実際、平成以降に誕生した横綱で昇進直前2場所の合計が26勝を下回った例はない。貴景勝が春場所も12勝で優勝した場合、合計24勝。過去の〝最低ライン〟に星が2つも足りないことになる。連覇を達成できたとしても、初場所と同様の成績なら審判部内で議論が紛糾することは必至。反対意見を封じ込めるためには、来場所は14勝以上が必要になる計算だ。

 果たして、貴景勝は誰もが納得する形で綱をつかむことができるのか。今場所以上に試練の場所となりそうだ。