またまたガブリだ! 巨人・原辰徳監督(64)が、今度は東京スポーツ新聞社プロデュースの「東スポからあげ」にかぶりついた。3年ぶりのリーグ優勝と11年ぶりの日本一奪還へ、ニンニクマシマシパワーはまさにうってつけということか。今春の「東スポ餃子」に続く、食レポ第2弾の依頼作業は難航したものの、そこはサービス精神旺盛な熟練指揮官だ。きっちりと実食した“直球解説”はというと――。

 屈辱のBクラスに沈んだ今季、巨人は来季のV奪回に向けて宮崎で秋季キャンプを行った。メンバーは若手中心で午前6時30分開始のアーリーワークに始まり、夕方までみっちりと鍛錬を積んだ。体力を消耗し、選手宿舎へと引き揚げるヤングGたちは連日、ヘロヘロだった。

 ならば、これしかない!! 新聞社である本紙がなぜか食品業界とコラボした第2弾の「東スポからあげ」だ。青森県産のニンニクをマシマシにし、国産若鶏の中でも希少な肩小肉を使用。今年開催された「第13回からあげグランプリ」では、東日本しょうゆダレ部門の金賞を受賞したとあって、宮崎のチーム宿舎へ計12キロを届ける手はずを整えた。

 球界きっての食通でもある原監督。好き嫌いはほとんどなく、揚げ物も好物の一つだ。さりげなく揚げ物の話題を振ってみると「からあげはベチャッとしているのもおいしいよ。北海道の『ザンギ』とかもいいね。揚げ物はたまに食べたくなるよなあ。とんかつとかメンチカツとか」。完全に脈アリだ。間違いなく大丈夫。本紙記者はそう確信していたものの、相手はいかんせん百戦錬磨の熟練指揮官だ。春の沖縄キャンプで「東スポ餃子」を実食してもらっただけに今回も…というこちら側の“下心”が丸見えだったのだろう。一筋縄ではいかなかった。

 原監督はニヤリと笑いながら「簡単には記事にさせないよ」とけん制すると「あれっ、届いていたっけ…。(届いていても)残念ながら僕は食べてないな~って終わるかもしれないよ!? テークがあれば、ギブも必要になるでしょう。われわれにも代償がある(笑い)」と、けむに巻かれてしまう始末。どうしたものか…。本気とも冗談ともつかない“攻防”の末、こちらはタジタジになるばかりだったが、最後は「選手たちも喜ぶよ。ありがとう」との寛大なジャッジにより、夕食会場で提供されることとなった。

 そして、球場周辺がまだ薄暗かったキャンプ某日の早朝練習中。元気いっぱいで本紙記者の前に現れた原監督は――。

「(昨晩)食べたよ。ニンニクがきいていておいしかった。やっぱり、体育会系の食事にはニンニクだな!」。ありがたいことに、かなりの高評価だ。「全然問題ない。けっこう選手たちのみんなも食べていたよ。僕も3つくらい食べた。胃もたれ? 全然していないよ。節操があるから(笑い)。思っていたより、カリッとしていておいしかった。油が酸化しないうちに食べたら油もいいと言うしね」

 ハードな練習をこなした選手たちはケガ人を一人も出さずに、地獄のようなキャンプを乗り切った。2022年は悔しいシーズンに終わったが、すでに来季へ走り出している原巨人。“ニンニクパワー”も追い風に栄冠をつかみにいく。