ボクシングのWBA&WBC&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)とWBO同級王者ポール・バトラー(34=英国)の4団体統一戦(13日、東京・有明アリーナ)が目前に迫った。日本のみならず世界が注目する大一番を、異色の経歴を持つ元日本スーパーライト級王者の細川バレンタイン氏(41)が徹底予測。井上の圧勝間違いなしという一戦の見どころは――。
昨年7月にグローブをつるし、今年10月に引退式を行った細川氏は現役時代、外資系金融機関の営業マンとの二足のわらじを履きながらボクシングで日本王者となった。現在は会社経営の傍ら公式ユーチューブチャンネル「前向き教室」で積極的に発信も行っているボクシング界きっての論客は、この一戦を「どんな展開になっても井上が圧倒的に勝つシナリオしか思い浮かばない」と断言する。
大番狂わせの可能性を「危機的要素でもないことをあおるより、現実を言った方がいいでしょう。ありえない。バトラーが弱いのではなく、尚弥の完成度が高すぎるんです」と否定。もはや見どころは勝敗ではないとして「尚弥がド派手に勝てるかどうかです」とした。
相手のバトラーについて「バランスがすごくいい選手です。昔は打ち合いにいって倒されたりしていましたが、最近、アウトボクシングで逃げながら足を使い世界王者になりました。だから、そのスタイルに自信があるはずです」と評価する。実はこのファイトスタイルこそが、見どころをつくる可能性があるという。
「バトラーが唯一、かけられるのは『長いラウンド(R)をやったら尚弥は疲れてパワーやキレがなくなってくるんじゃないか』という点です。確かに過去の尚弥は長期戦で調子が良くなかった。しかしそれは『調子が良くなかったから長引いた』のか『長引いたから調子が悪くなった』のかは誰にも分からない。でもバトラーはそこにイチかバチかかけるしかない」
判定負けも辞さず、得意の長期戦に持ち込んでわずかなチャンスを狙ってくるであろう相手を井上はどう仕留めるのか。細川氏は「尚弥と陣営は先のことを考えて相手が逃げようともド派手なKOを狙いたいはずです。ファンの期待に応えるのもだし、パウンド・フォー・パウンドなど世界の評価も考えて。実際に今回、長いRのスパーリングを行っていましたよね。打ってこない相手を倒す、削る練習をしているんだと思います」。その上で「長期戦に持ち込まれてもド派手に倒し、尚弥が完全無欠の最強王者であることを証明するでしょう」と予想した。
10日の会見で井上は「日本で4団体統一王者が誕生するところを目に焼き付けてほしい」「KOだろうが判定決着だろうが魅せることができる」と自信たっぷりに話した。果たして、待つのはどんな結末か。モンスターのファイトに注目が集まる。












