角界が再び〝大関消滅危機〟に直面している。大相撲九州場所10日目(22日、福岡国際センター)、大関復帰を目指していた関脇御嶽海(29=出羽海)が幕内翠富士(26=伊勢ヶ浜)に寄り切られて痛恨の6敗目(4勝)を喫した。

 立ち合いから突き放しにいくも、中に入られてもろ差しを許した。上体を起こされて反撃の糸口さえつかめない。最後は体格で劣る相手に押し込まれ、力なく土俵を割った。今場所で10勝に届かないことが確定し、1場所での大関返り咲きが消滅。取組後は報道陣のオンライン取材に対応せず、会場から引き揚げた。

「短命大関」のレッテルをはがすことはできなかった。1月の初場所後に大関昇進を果たすも、在位4場所で陥落。年6場所制となった1958年以降での最短記録となった。1場所での大関復帰に失敗後、再び地位を取り戻したのは過去に魁傑と照ノ富士の2例だけ。再び看板力士となるためには、過酷な道のりが待っている。

 この日は大関カド番の正代(31=時津風)も黒星で6敗目。こちらも陥落が現実味を帯びてきた。貴景勝(26=常盤山)は3敗で踏みとどまっているものの、最後の優勝からは2年が経過。大関の権威は大きく揺らいでいる。

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は御嶽海について「残念だが、これが勝負の世界。仕方がない。現状では横綱大関が少ない。もう一度やり直してほしい」と奮起を促したが…。一年納めの場所で、土俵の課題が改めて浮き彫りとなった格好だ。