「ラーメンは多様性が魅力なので一概に言うことはできません(笑い)。当社を代表する中華麺用粉である『特ナンバーワン』は以前より多くのラーメン店様にご愛顧いただいておりますが、皆様スープや具材に合う麺を目指して試行錯誤されています。なかにはパン用の『カメリヤ』でラーメンを作る人もいますし、つけ麺用の『傾奇者』でパンを作る人もいる。小麦粉の世界はとにかく奥が深いのです。ブレンドされたら私でも麺だけ食べて国産小麦100%使用した小麦粉か輸入された小麦を使用した小麦粉かなんて区別できません」(上原氏)
当然の話だが、小麦粉をそのまま食べることはできない。ラーメンを作るにしても加水率、食塩の量、ミキシング、圧延、製麺機などさまざまな要素が組み合わさって最終的な“麺の味”が決まるし、職人たちは気温や水温によっても微調整を図るという。ラーメンよりも麺が主役となるつけ麺ブームも自家製麺を後押ししている。
そんな小麦粉の多様性を体現したかのように同社の大袋のデザインも百花繚乱。北海道産小麦100%使用の菓子用粉「スノーフレーク」は2022年にA’DesignAwardのGraphics,IllustrationandVisualCommunicationカテゴリーでIronを受賞している。クラシックなものからカワイイものまでインスタ映えしそうだ。
初めて小麦粉の世界を垣間見た渡辺氏も「食材としてこれほど難易度が高いものだったとは…」と驚いた様子。
「日本にラーメン専門店が約1万8000店。町中華を含めると約3万8000店にもなって、麺のニーズはとても大きいし、麺が生ものであるから地域密着型の製麺所が多いということもよく理解できた。ラーメンの多様化に合わせ、次から次へと生まれていく小麦粉をすべて食べることはできないかもしれないが、これからは麺に思いを寄せて食べていきたい」と神妙な面持ちで語った。
わたなべ・ひろあき 1967年生まれ。静岡県浜松市出身。「やらまいかマーケティング」代表取締役社長。大学卒業後、ローソンに22年間勤務。店長を経て、コンビニバイヤーとしてさまざまな商品カテゴリーを担当し、約760品の商品開発にも携わる。フジテレビ「LiveNewsα」レギュラーコメンテーター。














