過度な重圧は感じていない。大相撲秋場所13日目(23日、東京・両国国技館)、幕内玉鷲(37=片男波)は幕内錦富士(26=伊勢ヶ浜)を突き落として11勝目(2敗)。体勢を崩しながら左足にしがみつく相手を腹ばいにした。取組後は「しっかり落ち着いて、よかったなと思います」と冷静に振り返った。

 前日は幕内若元春(荒汐)に寄り切られて痛恨の黒星を喫したが、連敗は回避した。「昨日はすごく緊張して思った相撲が取れなかったので、もったいないことはしないように自分の相撲を取っていきたかった」。気持ちの切り替えもできていたようで「悪いことは引っ張らないように。また今日からという気持ちでやれている」と胸を張る。

 これで優勝争いの単独トップを守った玉鷲。14日目(24日)は幕内翔猿(追手風)と対戦する。「緊張しないように自分の相撲を取っていきたい」。〝鉄人〟がまた一歩賜杯に近づいた。