フィギュアスケートで10代の天才少女を量産してきた、エテリ・トゥトベリーゼ・コーチの拠点であるロシア・モスクワのスポーツ複合施設「クリスタル」が7日に放火されたと、ロシアメディアが一斉に報じた。

 ロシア「スポーツ」などによると同日夜、可燃性の液体が入った瓶を持った男が建物に近づき、窓の近くに液体を流して火をつけた。最初は失敗し、再び建物に戻って放火。今後は煙が建物から吹き出し、男は逃げ出した。その後、すぐに警備員が駆け付け、火を消したという。

 同メディアによると、「クリスタル」の広報は「ケガ人はおらず、建物にも被害はない。練習は通常通り行われている」とコメントを発表した。

「クリスタル」の母体である「サンボ70」のレナト・ライシェフ代表は怒り心頭。同メディアに対し「詳細は不明。でも、きっとこれまでの『クリスタル』に対する誇大広告の影響だろう。不健康な熱狂は、ロシアにとどまらず、他の国にも広がっている。これはある種の狂気だ。フィギュアスケートのクレージーなファンならできたと思う」と持論を展開した。

 北京五輪では、当時15歳で女子金メダルの最右翼だったカミラ・ワリエワにドーピング違反が発覚。ワリエワや金メダルのアンナ・シェルバコワ、銀メダルのアレクサンドラ・トルソワの3人を指導する〝鉄の女〟トゥトベリーゼ・コーチへの注目が世界的に高まった。

 ウクライナ侵攻でロシアは国際大会から除外されているが、少年少女は練習を続けているという。放火とは、なんとも物騒だ。