名将の気になる「今後」は――。2018年ロシアW杯で日本を16強へと導いた前日本代表監督の西野朗氏(67)に独占インタビュー。最終回では、日本代表監督退任後に新たな挑戦として引き受けたタイ代表監督で経験した苦悩や熱い思いを激白。さらに、今後の去就について〝注目発言〟も飛び出した。
――注目を集めたタイ代表監督としての活動はどうだったか
西野 自分としては国内でJ1、代表もやらせてもらって、海外でのチャンスをもらった。興味がある国だった。いいチャレンジができると思ったが、その矢先にコロナ禍に…。日本とは違う環境で、スポーツに対する制限も強かった。なかなか強化がかなわない状況でもどかしさもあった。
――兼任したU―23タイ代表では2020年1月のアジア選手権で8強進出の快挙を果たした
西野 最初はU―23の活動が先で、そちらは画期的な成果で決勝トーナメントに行けた。日本とやれるなと思ったら、ああなってね(※森保ジャパンは1次リーグ敗退)。あそこで日本とやれたらなという思いで残念だった。U―23の活動でいいスタートが切れたので、その選手たちをA代表にも送り込んだ。今の森保がやっているような、選手を幅広く起用する融合がね。だが、コロナ禍で活動がほぼできなくなり、リーグもストップした。外出も難しい状況で、結局最後はW杯予選でも直前でクラスターが起きてしまった。ぶっつけで予選を迎えたが結果が出ず、不本意な終わり方だった。
――仕事をやり残した感があるのでは
西野 ASEAN(東南アジア諸国連合)からアジア、インターナショナル(国際舞台)へというきっかけを作りたかった。トレーニングセンターを作るとか、育成世代の強化を図らないといけないといったアプローチをした。そして指導者育成も並行してやろうと。僕がなぜ一人で行ったのかというと、タイの指導者たちを育成したくてコーチはみんなタイ人にした。
――タイサッカーは急成長している
西野 選手も何人かJリーグにチャレンジしている。欧州、アジアに行けるという道しるべを作りたかった。そのあと手倉森(誠)とか石井(正忠)とか滝(雅美)などがタイ1部で監督をやっている。日本人指導者に対する評価は(自身の後に)何人か行けるようになったかな。そういう意味で、アジアに目を向けるようなサッカー界にはなったと思う。
――今後の監督業への意欲は
西野 岡田(武史日本サッカー協会副会長)みたく(指導者)ライセンスを返納したわけじゃないからね。そういうチャンスがあれば。(話は)いくつか入ってくるけど。具体的には、現場はまだ決めていない。意欲はありますよ。
――たとえば出身地の浦和などは…
西野 地元中の地元なんでね。応援はしているよ(笑い)。












