元自衛官の五ノ井里奈氏(22)が31日、東京・新宿の防衛省を訪れ、木村次郎防衛政務官に対し、性被害やセクハラについて第三者による公正な調査に係る要望書を手渡した。
五ノ井氏は今年6月まで陸上自衛隊に所属。自衛官を辞めた理由は訓練中に性被害にあったこと、自身の被害報告に対して自衛隊が真摯な対応を取らなかったことだったという。
一昨年、五ノ井氏は配属された福島県内の駐屯地で勤務中に上司から体を触わられるセクハラを受けた。その内容はエスカレートし、去年8月3日に受けた性被害では訓練場の宿舎で上司から格闘技の技をかけられた後に倒され上、何度も下半身を押し当てられたという。
その後、自衛隊の捜査機関である警務隊に被害届を提出。男性隊員3人は強制わいせつの疑いで書類送検された。ところが今年5月に不起訴となったという。
「自衛隊は圧倒的に男性が多く、セクハラを訴えると、不利益を被って業務に支障が出て(女性自衛官が)声を上げられない雰囲気がまん延しています。自衛隊は被害を訴えた人の声を大切にする環境を整えてほしい」(五ノ井氏)
今年7月、五ノ井氏はインターネット上で「自衛隊でハラスメントを受けたことはないか」と呼びかけると、現役の自衛隊員146人から「宴会の場で先輩から野球拳に参加しろと言われて服を脱がされ、拒否すると平手でほおを叩かれた」などの回答が寄せられた。
五ノ井氏は木村政務官に対し「寄せられた声をムダにせず、第三者委員会を設置してハラスメントをなくす対策と再発防止を講じてほしい」と求めた。これを受けて木村政務官は「セクハラは防衛省自衛隊において決してあってはならない」と述べた上で、五ノ井さんの被害について調査を行ったうえで、事実関係にもとづいて厳正に対処する考えを示した。
しかし、五ノ井氏に付き添った野党議員によると、木村政務官は「セクハラは許せない」としたが、第三者の調査については「ご意見としてうけたまわると繰り返すだけだった」と明かした。
果たして再発防止はできるのか。











