偉大な叔父に一歩近づいた。大相撲秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表された29日、新関脇豊昇龍(23=立浪)が元横綱朝青龍(41)に対する思いを語った。優勝25回を誇る大横綱の血を引く〝サラブレッド〟は、将来的に番付の頂点に立つ可能性も十分。部屋関係者が豊昇龍の強さの秘密を証言した。


 豊昇龍は会見で「(新関脇は)信じられなかった。たぶん、上がってないんじゃないかなと思っていた。うれしいです」と笑顔。元横綱と比較されることには「もちろんうれしいですよ。でも、叔父さんはすごい人なので、まだまだ比べるのは早い。相撲人生が終わるまで、比べるのは〝顔じゃない(身分不相応)〟と思います」と畏敬の念を口にした。

 身体能力の高さを生かしたスピード感あふれる取り口は叔父譲り。将来的には番付で肩を並べる可能性を秘めている。立浪部屋コンディショニングトレーナーで「S字整体わが家」の多田委且氏は、豊昇龍について「体が柔らかいですよね。柔軟性があって、筋肉が本当に柔らかい。そのへんで(他の力士と)ちょっと違うのかなというのは感じますし、体のバネにつながるのかなと思います」と証言した。

 入門時から変わらない印象は「負けん気の強い好青年」。実際、7月の名古屋場所では並外れた根性を見せている。右足甲を痛めて師匠の立浪親方(元小結旭豊)から休場を勧められたが、豊昇龍は「休場したら番付も落ちるし、応援してくれる人たちやモンゴルの家族に情けないところを見せたくなかった」と強行出場。1勝4敗から9勝6敗まで盛り返し、関脇の地位をたぐり寄せた。

 多田氏は「負けたくないという気持ちがあったのでしょう。(同部屋の)明生関は腰を痛めても出場したように、ちょっとのケガなら出るというスタンス。そういうところで刺激を受けたと思います」。勝負にかける強い執念は、叔父とも姿が重なっている。

 その豊昇龍は夏巡業で、元朝青龍が取組前に気合を入れる動きを披露して観客を喜ばせた。「(本場所では)もっと(番付が)上がったらやろうかなという考えもあるんですけど、恥ずかしいです」と苦笑いを浮かべながらも「自分の目標は〝てっぺん〟なので、それを目指して頑張ります」ときっぱり。いずれは叔父と同じく番付の頂点を極めるつもりだ。