なぜ、今なの? 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(66)の来日を15日に控え、一部の五輪関係者から強い反発の声が上がっている。

 バッハ会長の来日は新型コロナウイルス禍で東京五輪の延期が決定してから初めて。今回は大会開催の方針確認や五輪関連施設を視察する目的で、菅義偉首相(71)をはじめ東京都の小池百合子知事(68)、大会組織委員会の森喜朗会長(83)ら政府要人や五輪関係者との会談を16日に予定している。日本オリンピックミュージアム(東京・新宿区)で行われるオリンピック・オーダー授与式にも参加。五輪の普及と発展に顕著な功績を残した安倍晋三前首相(66)へ同章を授与し、17日には選手村(東京・中央区)と国立競技場(東京・新宿区)を視察するなど大忙しだ。

 しかし、五輪競技団体からは「今のコロナの状況を考えたら、日本に来ている場合ではない」との意見が出る。周知の通り、現在はコロナ第3波が到来している。1日の感染者数は12、13日と2日連続で過去最多を更新し、開催地の東京は3日連続で300人を超えている。ただでさえバッハ会長が来日すれば、多くの人員が駆り出される。その上、各方面へ移動するたびに関係者や警備がまとまって動く。どう考えても来日のタイミングではない。

 先日は体操の国際大会で五輪2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が「できないと思わないでほしい」と開催へ向けた熱いメッセージを発信しただけに「今、来日するのは逆効果。いい雰囲気に水を差すことになる。今回は見合わせるべき」(別の関係者)と話す反対派は少なくない。

 バッハ会長は「(五輪の)中止議論はしない」と一貫して主張するが、開催ムードを高めるためにはひとまず自身の来日を中止したほうがよさそうだが…。