コロナ禍で閑古鳥が鳴く観光地で、新たなオンラインビジネスが注目されている。「オンライン人力車」だ。
観光客が激減した東京・浅草で人力車の車夫をしている三浦翔平さん(27)は、こんな時代だからこそ人を喜ばせることができるサービスとして思いついた。
客を乗せずに人力車で浅草の街を走り、オンライン会議アプリ「Zoom」でガイドすることで、インターネットを介して、遠方の人でも臨場感あふれる浅草の人力車観光の疑似体験ができる。
8月初めにSNSアカウントを開設し、サービスを始めた。客を乗せずに一人で観光案内をZoomで中継している三浦さんを目撃した人が、ツイッターに投稿したのが拡散され、話題を集めるようになった。「一人でも多くの方に楽しんでいただけたら。気持ちを込めてご案内させていただきます。ご予約お待ちしております」(三浦さん)
オンライン人力車の気になる料金は1人3000円からで、一部無料のキャンペーンも展開しているという。
三浦さんは知人の紹介で株式会社ライラックサポート代表取締役の豊田陽良(あきら)氏(34)と知り合い、介護施設への同サービス提供も強化している。
豊田氏は「オンライン人力車による芋ようかんの食リポ動画を利用者に見ていただいた後、あらかじめ用意した同じ芋ようかんをおやつに出すと、喜んでいらっしゃいました。人力車が入れない寺院や仲見世通りなどではカメラを持って歩くオンライン探索も行っています。今後は浅草に限らず、鎌倉、小樽など、様々な観光地でオンラインツアーを展開する予定です」と語る。
コロナ禍で来日できない海外在住者や、海外の観光業者からも問い合わせが入っているという。
利用した老人ホームの80代男性は「動ける時に旅行したり、人力車に乗って観光したりしておけばよかったのに、歩くのも大変になっちゃったから、こういうサービスは楽しくていいですね」と喜んでいる。












