【カリスマ医師・石原結實 西洋医学バカ言ってんじゃないよ】3回にわたり、断食や空腹についてお話ししてきましたが、その効能はまだまだあります。こういうことをしゃべる医者は少ないでしょうから(苦笑)、しっかりお伝えしておきましょう。

 まず、おなかが空いたときには、胃からグレリンというホルモンが出ます。胃腸、肝臓、すい臓、大腸…あらゆる消化器の機能を調節してくれる上に、脳の記憶中枢である海馬の血行もよくしてくれます。だからおなかが空いたときには頭の回転がよくなる。エジソンが蓄音機を発明したときは222時間も食べずに、水だけだったそうです。人類がここまで発達してきたのはおなかを空かせて、グレリンを多く分泌させて脳を働かせていろいろ工夫してきたからでしょう。

 また、皆さんの血液の中の白血球には、一個一個、命があります。地球上最初にできた始原生命だと思ってください。それが分化分裂して人間まで発達してきたんですが、分化分裂しないで元の原型をとどめたまま血液という海の中を泳いでいるのが白血球です。

 その白血球は、外からばい菌が入ってきたり、アレルゲンが入ってきたり、中でがん細胞ができたりすると、自分で体の形を変え、両足を作り(偽足)、外部から入ってきたものを取り込んで食べます。それを貪食といいます。

 これが免疫力の基本なんです。皆さんがおなかいっぱいになると血液中も栄養でいっぱいになります。そうなると、白血球もたくさん栄養を食べちゃってるので満腹になり、外から入ってきたものをちゃんと食べなくなる。だからおなかいっぱいのときは免疫力が下がるんですよ。逆に、皆さんがおなかを空かせると血液中の栄養が不足するでしょ? 白血球もおなかが空いてますから細菌やガン細胞などをいっぱい食べるんです。だから空腹時に免疫力が上がるんです。

 ああ、それなのにそれなのに…という歌がありましたけど(笑い)、一般の人はもちろん、医者までもが「食べたくない」と体が言ってるのに「体力つけるために食べなさい」ってバカなことを言うんですよ。神様は私たちが病気したときにあえて食欲を奪って免疫力を上げようとしてくれているのに逆のことをしているわけです。おかしいですよね。

◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「『空腹』の時間が病気を治す」(青萠堂)。