山梨県道志村の山中から人骨の一部が見つかった件で、山梨県警が詳しく調べた結果、大きさなどから子供の頭の骨とみられることが27日、分かった。死後数年がたっており性別などは分かっておらず、DNA鑑定を行う。近くのキャンプ場では2019年9月、千葉県成田市の小倉美咲さん(9)が行方不明になっており、県警は慎重に関連を調べている。専門家は「事件性があると考えるのは短絡的」と指摘する一方、SNSを通じた美咲さんの家族への誹謗中傷に警鐘を鳴らした。

 県警によると、美咲さんの捜索ボランティアをしている40代男性が23日、山道脇で骨のようなものを発見。写真を撮って確認して25日、道志村の駐在所に届け出た。26日に人骨で頭の一部と判明した。

 発見場所は美咲さんが行方不明になったキャンプ場から東に約600メートル。普段地元の人以外は通らないような場所だという。美咲さんとの関連性だけでなく、事件性の有無も気になるところだ。

 元神奈川県警刑事の小川泰平氏は「DNA鑑定が待たれる」と強調したうえで、「衣類等が見つかっていないから事件性があると考えるのは短絡的。月日がたっており、小動物に食べられることもあれば、移動されたりすることもある。骨になっていてもおかしくない」と指摘した。

 美咲さんは19年9月21日、家族や知人とオートキャンプ場を訪れ、先に遊びに行った友人を1人で追いかけた後、行方不明となった。母とも子さん(39)や県警が情報提供を呼びかけているが、有力な手掛かりは見つかっていない。

 人骨が見つかったという報道を受け、とも子さんはツイッターに「私は『美咲が無事に戻ってくると信じています』 鑑定をしっかりしていただいて、人間のお骨であれば早く身元が特定されご家族の元に帰れるように願っています」と投稿した。

 美咲さんが行方不明になったことをめぐっては、ブログで「美咲ちゃん事件募金詐欺」などと、とも子さんを中傷したとして、名誉毀損の罪に問われた野上幸雄被告に、千葉地裁が懲役1年6月、執行猶予4年を言い渡した(控訴中)。とも子さんは先月、同被告を提訴したことも明らかにしている。

 SNSが普及し、心ない誹謗中傷も増えている。

 ユーチューブチャンネル「小川泰平の事件考察室」で、SNSの問題について積極的に発信している小川氏は「私のユーチューブを見てくれている人も正義感が強い人が多い。それは悪いことじゃないけど、エビデンスがない話をユーチューバーとかが言ったりすると、それを100%真に受けてしまう人がいるのも事実。今回も『お母さんが募金』とか話すと、それが良いと思ってる人は何も言わないけど、変に受け取って何でもかんでもこじつけて悪い方悪い方に持っていく人がいる」と話す。

 自ら命を絶ったプロレスラー・木村花さんの母・響子さんらの活動で誹謗中傷に対する厳罰化が進んでいるが、小川氏は「被害者は勝手に名前を公表されたりして不利益を被っている。でも、ウソの情報を出した人は実質的な痛手は少ない。SNSで発信するときに、『ちょっと待てよ』と思うようなルールがないのがSNSの世界。罰則とともに、その対応も大切」と、改めてネットリテラシー教育の必要性を訴えた。