ロシア政府が今年11月に開幕するサッカーのカタールW杯に〝介入〟する動きを見せて大きな波紋を呼んでいる。

 ロシアスポーツ省は10日、カタール・ドーハで、ロシアのオレグ・マティシン・スポーツ大臣がカタールのサラビンガーニム・アルアリー青年スポーツ大臣と会談したと発表。両国間におけるスポーツ分野の協力に関する覚書を交わし、条約の締結へ向けて合意した。

 ロシアメディア「スタジアム」は、マティシン氏のコメントを報道。「2014年ソチ五輪と18年サッカーW杯の開催は、我が国のホスピタリティーを世界に示した。本日、ロシアで我々が開催する競技大会に、カタールの選手たちをロシアに招待した。我々は、スポーツを政治化することなく、誠実な対話を提唱し続ける」。マティシン氏は、ロシア側がかねて開催を提唱している新たな国際スポーツ大会〝ユーラシア五輪〟に、カタールも招待する方針を示した。

 さらに、この会議では今年カタールで開催されるサッカーW杯も議題に。同メディアは「会談では、22年にドーハで開催されるサッカーW杯の準備についても話し合われた」と指摘した。

 これが事実ならば、大きな波紋を呼ぶことは間違いない。国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)は、ウクライナ侵攻を受けてロシアをW杯欧州予選プレーオフから除外。それに対してロシアサッカー連合(RFU)がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴している。

 そうした中で突如浮上したロシア政府によるW杯への〝介入〟。FIFAやUEFAは政府によるW杯への関わりにまで言及していないものの、ウクライナ侵攻を主導した当事者であるロシア政府がカタールW杯をサポートする形になれば、到底受け入れることはできないはずだ。

 果たしてこれはロシアによるFIFAやUEFAへの対抗措置なのか。カタールW杯を巡って波乱の展開となりそうだ。