北京五輪のノルディックスキー・ジャンプ混合団体で高梨沙羅(クラレ)ら女子選手5人がスーツの規定違反で失格となった問題を巡って、ドイツの〝レジェンド〟マルティン・シュミット氏(44)が根本的な要因を指摘。スポーツメディア「ユーロスポーツ」が報じた。

 個人と団体合わせて世界選手権で4度の優勝、2002年ソルトレイクシティー五輪団体金メダルなど数々の実績を残したシュミット氏は「北京五輪で起こったような道具チェックの問題は以前からあった。今季もシーズン当初から不正確さが取り沙汰されていたが、正直に言うと、こんな状況は何年も続いている」と言い切った。北京五輪で女子のチェック担当だったアガ・ボンチフスカ氏のやり方は一部選手から「いつもと違う測定だった」との証言もあったが、担当者によってバラつきがあるのは日常だったようだ。

 そんな状況に同氏は「スキージャンプの道具チェック部門全体が、国際スキー連盟(FIS)から抜け落ちてしまった感がある」と問題点を挙げた。だからこそ「一刻も早く明確なルールを決定し見つけ、全員がこのルールを順守しなければならない。すぐには難しくても来季は大きな変化が必要」と訴えた。ただドイツスキー連盟のスポーツディレクターを務めるホルスト・ヒュッテル氏らが事前検査を提唱していることには「時間がかかりすぎて待機選手の状況が複雑になってしまう」と否定的だった。

 誰もが納得するルールつくりが難しいのは確かだが、この問題をFISが放置していたのも事実。現状では〝沙羅の悲劇〟のようなことが繰り返されてしまいそうだ。