東京五輪競泳男子200メートル個人メドレー準決勝は29日、東京アクアティクスセンターで行われ、萩野公介(26=ブリヂストン)が1分57秒47の全体6位で決勝進出を決めた。

 プールサイドで号泣した。19年に原因不明の不調で無期限の休養、復帰後もタイムが伸びず不振が続いた。悩み、苦しんだ末につかんだ五輪の切符。それでも「僕自身の実力だと(予選、準決勝、決勝の)3本泳げるか分からなかった」。

 レース後は平井伯昌コーチの姿を確認すると「それだけでいっぱいいっぱいでした」。また、抑えきれなかった感情については「うれし泣き以外の何ものでもないですね。僕自身、幸せ者だなと」と明かした。

 メダルがかかる大一番は親友でありライバルの瀬戸大也(TEAM DAIYA)と臨む。「決勝で一緒に泳げるなんて、神様の贈り物以外考えられない」と話す萩野は「全力で泳ぐことだけが、僕にできる最大のこと。ある意味結果は二の次というか、僕が最高の泳ぎをすることが、最高の結果につながる一番の近道だと思って全力で泳ぎます」と力を込めた。