大相撲の元関脇貴闘力の鎌苅忠茂氏(54)が、自身のユーチューブチャンネル「貴闘力部屋」に新動画を投稿。自身の息子の幕内王鵬(22=大嶽)に対して〝公開説教〟した。王鵬は5月の夏場所で6勝9敗。新入幕だった1月の初場所でも7勝8敗と負け越しており、またしても〝幕内の壁〟にはね返された。

 鎌苅氏は「子供らとは連絡を取っていない」と前置きした上で「今のままだったら強くなれない。一生懸命やっているんだろうけど、志が低い。お前は大鵬の孫。その中で皆が応援しているわけだから。オレを目指すんじゃなくて大鵬を目指すなら、もっとレベルの高いところでものを考えないといけない」と苦言を呈した。

 鎌苅氏は王鵬の素質は高く評価しており「(稽古を)ちょっとやれば、すぐ大関には絶対なる」と断言。「素質はオレの10倍ぐらいある。もったいないし、腹立つし、毎日テレビで見てたらイライラする。幕内でいいんだったら別に何も言わないけど、大鵬幸喜を目指しているなら、それをちゃんとやらないと一歩でも近づけない。今の現状なら、オレにも近づいていない」と歯がゆさを口にした。

 その上で、鎌苅氏は息子が強くなるための課題を指摘。「まず腹筋と背筋のバランスが悪い。立ち合いで相手と当たると、すぐ体が伸びあがる。腹筋と背筋のトレーニングをしっかりやって、強くなったら自然と腰が降りてくる」「下から当たれるようになったら、大きい人に対してぶつかり稽古で回されてもついていく。これは一番苦しいから。この練習を常に人の倍はやること。そうすると当たってはたかれても落ちないし、ついていける」などとアドバイスを送った。

 厳しい言葉も、息子への愛情の裏返し。最後に鎌苅氏は「親が子を思う気持ちは皆一緒。できれば強くなって、いい思いもしてもらいたい」と親心をのぞかせていた。