日本相撲協会は幕下以下の力士1人が新型コロナウイルスに感染したことを受けて、各部屋の師匠に力士らに感染が疑われる症状が出た場合の対応方法を通達した。「検温」「気道の症状(喉の痛み、鼻水、くしゃみ)」「味覚・嗅覚障害」「全身の倦怠感」の確認を毎日行い、前日と比べて変化がある力士がいた場合は隔離し、他の力士も稽古を休んで大勢で食卓を囲んでの食事も避けるように指示した。

 広報部長の芝田山親方(57=元横綱大乃国)は「協会員に感染者が発生したことから、改めて専門家から感染拡大防止のための指導を受けた。各部屋の師匠に対応を徹底するように連絡をした」と説明。また、各部屋に今後1週間は申し合いやぶつかり稽古など力士同士が接触する稽古は控え、四股などの基礎運動を中心に行うことも要請した。

 現時点で新たに感染の疑いがある協会員は出ていないものの、依然として予断を許さない状況。大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)を控える中、厳戒態勢が続いている。