樋口新葉〝集大成〟の北京五輪を終えて見えた「やり残していること」【単独インタビュー】

2022年08月02日 06時15分

北京五輪を終え、現在の胸中を語った樋口新葉(©AMD)
北京五輪を終え、現在の胸中を語った樋口新葉(©AMD)

 フィギュアスケートの樋口新葉(21=明大)が単独インタビューに応じ、新シーズンへの決意を語った。集大成と位置付けていた2月の北京五輪では、団体で日本初の銅メダルを獲得。女子シングルでも五輪5人目となるトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させて5位入賞を果たした。その樋口が、新たな挑戦を始める理由や自身が目指す究極のスケーター像、プロへ転向する羽生結弦(27)への思いなどについて胸中を激白した。


 ――最近は部屋の断捨離を進めているとか

 樋口 部屋をきれいにしたいという気持ちだけで、めっちゃ掃除をしています。単純に気分転換もあるけど、部屋が狭いので物を減らさないとスペースがなくなってしまうのでやっています(笑い)。

 ――北京五輪後は自身にご褒美をあげたのか

 樋口 1年ぐらい前から本当に五輪に行けたら買おうと思っていたマルジェラのカバンを奮発して買いました。

 ――北京五輪後に右すね疲労骨折が判明したが、心と体の状態は

 樋口 身体的にはそこまで問題ないですが、コロナが心配なので注意したいです。気持ち的にはもう少し上げていけたらと思っているけど、焦っても仕方がないので、とにかく自分の気持ちが向くようにうまく練習ができればいいかなと思っています。今は復帰途中でまだ跳べないジャンプとかもあったりするので、本当に嫌いにならない程度に追い込んで練習をしていきたいですね。

 ――以前は北京五輪を集大成にしたいと話していた中、再び歩み出す決意を固めた

 樋口 まだ自分が試合でやりたいことや、できていない技もある。例えばトリプルアクセルを全日本選手権のショートプログラム(SP)とフリーで跳ぶことだったり、全日本もまだタイトルを取っていない。やり残していることがいくつかあるので、それを達成してから、また自分の気持ちがこれでもういいって思うぐらいまではスケートをやりたいなと思っています。

 ――今季は質を高めていく1年にする

 樋口 トリプルアクセルに挑戦し続けて、結果的に五輪では成功しましたが、成功したからといって上に行けるわけではないというのをすごく実感した。他の部分で自分の基本的な技だったりとか、今までやってきたことの質を高めることで基礎点が上がったりとか、プラスが増えるのではと思っています。今は本当に基礎の部分を見直しながら考えてやっているので(ジャンプは)3回転よりも2回転の練習を多めにしています。

 ――7月19日には男子で五輪2連覇の羽生結弦がプロ転向を表明した

 樋口 ずっと前から、私がシニアに上がってからもトップで戦っていた選手だったので、本当に尊敬しています。コロナ禍はずっと1人で練習をしていたみたいで、その中でトップで居続けること、モチベーションの維持も難しい中で、完璧にトレーニングなどを行って、試合の結果を残すというのはすごく大変なこと。自分がそれをできるかなと考えた時に、そこまでのレベルではないし、それだけスケートに懸けている思いがあるからこそだと思うので、本当にすごいことだなと思います。

 ――自身が掲げる理想のスケーター像は

 樋口 これは2年ぐらい前からですかね、自分がこういうふうに滑りたいとか、どういうふうに見られたいとか、そういう思いをいろいろと経験しながらスケートをしてきて、何年も何十年たっても「樋口選手のスケートってすごくよかったよね」と言われるような滑りをしたい。そういう印象的なスケーターになりたいというのが一つの目標です。もちろん結果としても上に行きたい思いもあるけど、それができなかったとしてもすごく魅力的な選手って言われるようなスケーターになりたいです。

 ☆ひぐち・わかば 2001年1月2日生まれ。東京都出身。新世紀の始まりに生まれたことから「新葉」と名づけられた。母親の勧めで3歳からスケートを始め、15、16年の世界ジュニア選手権で銅メダルを手にした。同年の全日本選手権では浅田真央や村上佳菜子らを抑えて銀メダル。一躍脚光を浴びた。18年平昌五輪は代表入りを逃したものの、同年世界選手権で銀メダルを獲得。2月の北京五輪は、日本史上初となる団体銅メダルに大きく貢献した。152センチ。

関連タグ: