【どうなる?東京五輪・パラリンピック(66)】 東京五輪の関係者は“あの戦い”が気になって仕方ないようだ。

 新型コロナウイルス禍で1年延期となった東京五輪を巡り、大会組織委員会や日本オリンピック委員会、国内競技団体(NF)は再スタートに向けて準備中。コロナ対策はもちろん、会場施設の借り換え、スポンサー交渉など重要な課題が山積している中で各関係者が注目しているのが、東京都知事選(18日告示、7月5日投開票)だ。

 周知の通り、れいわ新選組の山本太郎代表(45)は先頃、都知事選への出馬を表明。その公約に「五輪中止」を掲げた。立候補を表明した日本第一党の桜井誠党首(48)も1月から五輪中止を訴えており、開催を願う大会関係者にとっては、再選を狙う小池百合子知事(67)を含めて都知事選の行方は気が気ではない。

 組織委とNFが意見交換を行った協議会(16日)では都知事選の話題は出なかったが、出席した某競技団体幹部は山本氏について「彼は五輪のメリットや追加経費のことを分かった上で言っているのか」と憤慨。いまや五輪関係者の間では「山本太郎」の名はタブーとなっており、招致活動から命を賭してきた多くの関係者は彼の公約に拒否反応を示している。

 森喜朗会長(82)は来夏の開催を見据えて「人類がコロナとの戦いに勝って…」と腕をぶすが、五輪に携わるすべての関係者にとって、都知事選はコロナとの戦いの前の大きな壁となるだろう。