韓国大統領選は「前科持ち」だらけ!出馬13人中9人に逮捕歴

2017年05月09日 18時00分

 収賄罪などで起訴された韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領(65)の汚職スキャンダルによる罷免に伴う大統領選は9日、投開票の日を迎えた。革新系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補(64)の優勢が伝えられる大統領選。韓国の中央選挙管理委員会の候補者プロフィル一覧には、なぜか文氏に「前科2件」の項目が。見ればほかの候補者も前科持ちだらけで、最多で「5件」の“キズ者”までいる。情報公開の実態は…。

 各候補者の経歴や前職を伝える候補者プロフィルに、日本ではなじみのない「前科」の項目が…。日本では擁立する政党の“身体検査”ぐらいで、自らの前科を有権者に自白する候補者はいない。“パンツ大臣”こと高木毅元復興大臣(61)の“下着ドロ”の過去を暴いたのは週刊誌だった。

 一方、韓国の中央選管のプロフィルによると、韓国大統領選の候補者13人中、9人に前科がある。最多となる「前科5犯」を数えるのが「韓国国民党」の李京熹(イ・ギョンヒ)候補(43)だ。どんな“凶悪人物”なのかと身構えてしまうが、前科の内訳は「公職選挙及び選挙不正防止法違反」(2004年)、「騒音・振動規制法違反」(05年)、「権利行使妨害」(10年)、「傷害」(12年)、「食品衛生法違反」(14年)とすべて罰金刑で微罪のようだ。

 次期大統領最右翼の文氏も民主化運動さなかの1975年に「特殊公務執行妨害」で懲役8月執行猶予1年の有罪判決、04年には「国会での証言・鑑定等に関する法律違反」で、日本円で約20万円の罰金刑も受けている。

 ちなみに、他の有力候補では保守系旧与党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏(62)は前科1犯、中道野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)氏(55)は前科なしだ。

「コリア・レポート」の辺真一編集長は「そもそも韓国社会というのは、法律を犯さなければ金持ちになれない社会。財閥オーナーなども“前科も資産のうち”と言わんばかりに横領、贈賄、建築法違反など見事に前科持ちばかりで、挙げればキリがない。政界も同じで、微罪で刑に服し公民権が停止されていなければ立候補できますし、民主化運動で逮捕歴がある有権者も多く、特に政治運動などでの逮捕歴は気に留めない」と説明する。

 一方、韓国には権力に対して舌鋒鋭い暴露系メディアはない。プロフィルの前科はあくまで候補者の自己申告だ。学生時代の集団レイプ計画を過去に自伝で告白していたことが取りざたされ窮地に立たされている洪氏ももちろん、出馬時にレイプ未遂などは申告していない。

 辺氏は「本人からすれば40年前の若かりしころの出来事という認識でしょう。一部の女性有権者からは反発を食らうだろうが、大きく影響しないのではないか。『前科』はあくまで申告ではあるが、韓国では日本のように政治家が資産や経歴を後から修正することは少ない。刑罰に関しては日本も申告するスタイルを見習ってもいいのではないか」と指摘する。

 公表が認められている2日までの支持率調査では、文氏がトップを保つ一方、洪氏が支持を伸ばし、安氏と2位を争う展開だった。9日深夜から10日未明までに大勢が判明する見通し。