“An onion a day keeps the doctor away”(1日1個の玉ネギは医者を遠ざける)

 は、言わずもがな

“An apple a day keeps the doctor away”(1日1個のリンゴは医者を遠ざける)

 をもじったイギリスの諺である。

 玉ネギもリンゴも「万病の予防薬」という意味である。

 ギリシャのヘロドトスは「古代エジプトの建設に従事した奴隷に玉ネギとニンニクを常食させて健康を増進させ、激しい使役に耐えさせた」と書いている。

 玉ネギ、ニンニク、ニラ、ネギなどのユリ科アリウム属の野菜には「チオスルフィネート」が含まれ、血液をサラサラにして、全身の細胞への血流をよくして、細胞、それより成る組織、臓器の働きを活性化させる。

 また、含有成分の「硫化アリル」は抗疲労ビタミンの「B1」の吸収と利用効率を高め、気や体力を増強してくれる。

 ヨーロッパでは台所や病室に玉ネギを置いて「疫病(感染症)よけのお守り」のように用いている光景をよく目にするが、玉ネギの臭気(硫化アリルなど)には殺菌作用があることが、フランスの細菌学者・パスツールによって確かめられている。玉ネギと同様、強壮・強精作用を有するニンジン、大根などの根菜類をスライスにしてサラダを作り、醤油味ドレッシングにして常食されるとよい。血糖を下げる「グルコキニン」を含む玉ネギと、糖分の吸収を妨げる食物繊維を豊富に含むニンジン、大根が糖尿病の予防・改善にも役立ってくれるだろう。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は生島ヒロシ氏との共著「70代現役!『食べ方』に秘密あり」(青春出版社)。