下村博文衆院議員(68)は3日、衆院本会議終了後、世界基督教統一神霊教会から世界平和統一家庭連合に団体名の変更が認められた問題について言及した。

 旧統一教会をめぐっては霊感商法が深刻な社会問題となり、団体名称を変えることで「活動がしやすくなった」と指摘されている。

 文化庁は旧統一教会の名称変更を18年ものあいだ認めていなかった。当時(2015年)、安倍内閣で文部科学大臣を務めていた下村氏は、統一教会からの名称変更申請をなぜ認めたのか。

 下村氏は「申請を受理したかどうかは、文化庁の当時の担当者に聞いてもらいたい。私は文化庁担当者からの報告は受けたが、(名称変更には)まったく関わっていません」と説明した。

 一方、文化庁は旧統一教会の名称変更問題で、普段だと部長決裁で時の文科相に報告しないが、当時から旧統一教会の関心度が高かったという理由で、事前に下村氏に報告していたという。

「(名称変更は)文化部長の決済判断です。私が知らないところで全部処理された。私が『受理しろ』とか、担当者に言ったことはなかった」と下村氏は話した。

 両者の主張の食い違いの溝は埋まっていない。