安倍元首相と旧統一教会の〝接点〟に新事実 8年前「日韓トンネル構想」で配られた冊子

2022年07月12日 11時30分

旧統一教会が安倍元首相に触れた8年前のイベント冊子
旧統一教会が安倍元首相に触れた8年前のイベント冊子

 安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長が11日、都内で記者会見し、「安倍元首相が友好団体にビデオメッセージを送ったことがある」としたが、選挙協力や献金といった関係はないと説明した。

 安倍氏は昨年9月、旧統一教会関連のオンラインイベント「THINK TANK 2022希望前進大会」にビデオメッセージを寄せ、約5分間にわたりスピーチした。イベントの模様はユーチューブにアップされ(今は削除)、ウェブメディアがいち早く報じたこともありネット拡散。山上容疑者はこれで、安倍氏が旧統一教会とつながりがあると思い込んだとする一部報道がある。

 安倍氏と旧統一教会の関係が公になったのは、確かにこのイベントが初めて。だが2014年にはすでに、旧統一教会が後押しする「日韓トンネル」のイベントで、安倍氏について触れた冊子が配られていた。

 旧統一教会の開祖・文鮮明氏(故人)が1981年に提唱したのが、佐賀県唐津市から長崎県の対馬、壱岐を経て韓国・釜山に至る約230キロを鉄道で結ぶという「日韓トンネル構想」だ。くだんのイベント冊子には「安倍首相の巨視的発言」という一節がある。

 13年10月、トルコ・ボスポラス海峡の海底トンネル開通式で、当時首相だった安倍氏が「次は東京発イスタンブール、そしてロンドンにつながる新幹線の夢を一緒に見ましょう」と発言。これに触れ「当然、安倍首相の発言の裏には『日韓トンネル構想』があるとみるべきです。日韓トンネルが実現しなければ、『東京発イスタンブール、そしてイスタンブールからロンドン』という言葉はあり得ないからです」と指摘しているのだ。

 この構想、日本では旧統一教会関係者や地方議員らによる推進団体が複数設立され、実際に唐津では調査用の斜坑が540メートルほど掘られている。しかし、推計10兆円を超える巨額の建設費を日韓でどう分担するかなどの問題もあり、計画は遅々として進んでいない。

関連タグ: