れいわ新選組の山本太郎代表が11日、衆院内閣委員会で質疑に立ち、「日本の原発に弾道ミサイルが直撃したら?」と政府に危機対応について質問した。

 ロシア軍は4日にウクライナのザポリージャ原発を攻撃し、世界を震撼させた。山本氏は「一歩間違えば、世界を巻き込む大惨事。激しい怒りをもって抗議するものであります」としたうえで、「日本は大丈夫でしょうか。稼働中の原発に弾道ミサイルの直撃を受けた場合、どのような被害を想定しているか?」と質問した。

 政府側は「武力攻撃は規模が異なることから一概に答えられない」と回答。

 山本氏は「安保法質疑の際にも同じ趣旨の質問をした。7年たっても答弁は同じ。対策できないことは考えないというスタンス。核武装など勇ましい声は聞こえてくるが、海沿いに林立する原発には関心が薄い。外部からの攻撃、南海トラフ地震を考えれば原発はすべて廃炉にする以外ない」と力説した。

 原発を停止した場合の電力不足についても山本氏は自然再生エネルギーへの投資で解決できるとし、「大災害、そればかりでなく武力行使に対応する術を国は持っていない。原発を止めていくことでビジネスチャンスにつなげることはやるべき。新しい資本主義として、岸田総理に提案していただけませんか」と松野博一官房長官にぶつけたが、色よい返事は帰ってこなかった。