また愛知県で――。

 JR東海道線の車内で「俺はコロナだ」と叫んで運行を妨げたとして、愛知県警岡崎署は8日、威力業務妨害の疑いで20代の自称アルバイトの男を逮捕した。

 事件が起きたのはJR豊橋駅と岡崎駅の間だった。乗員から「自分がコロナだと乗客が叫んでいる」と通報があった。男は「コロナのご時世だから隣に座ってほしくないと言っただけだ」と容疑を否認。「俺コロナ」と言うことで周囲から人を遠ざけようという目的があったのかもしれない。

 しかし、その後の検査でこの男の新型コロナウイルス陽性が確認されたという。署は男が自分の感染を認識していたかどうかなどを調べている。

 自分はコロナに感染していないと思っての“愉快犯”なのか、それとも症状を自覚した正直者なのか。

「俺はコロナだ」と騒いで問題になる事例は過去にもあった。特にコロナ禍の初期のころで、名古屋市のドラッグストアで「俺コロナなんだ」と店員に向かって咳をした男、名古屋市の家電量販店で「俺コロナだよ」と店員に話した男、東郷町の公共施設で「俺コロナだぞ」と言って職員にツバを吐いた男などだ。

 以上に挙げたのはすべて愛知県の事例。なぜか「俺コロナ」の警察沙汰は愛知県に多いのだ。

 愛知県出身のサラリーマンは「『これが愛知県民の県民性だ』みたいな言われ方をしていて迷惑です。(今回事件のあった)豊橋や岡崎のある三河地方は三河武士の質実剛健な気風です。決して県民性とは関係ないですよ」と迷惑そうな顔をする。

 たまたまのはずだ。