新型コロナは秀吉?韓国総選挙で過熱する“反日合戦”

2020年04月13日 16時25分

 韓国で15日に実施される総選挙で、与党「共に民主党」と最大野党「未来統合党」が、激しい選挙戦を繰り広げているが、お互いを中傷する内容は“反日合戦”の様相を呈している。中には1592年に始まった、豊臣秀吉による朝鮮出兵を引き合いに出す中傷もあるからあきれるばかり。日本人が見たらあぜんとする、“反日合戦”の中身とは?

 新型コロナウイルスの感染拡大で世界が混乱する中、韓国では文在寅政権の命運を分ける総選挙が15日に迫った。緊張感が高まる中、韓国紙・朝鮮日報が先日、こんな記事を出した。

「与野党は『韓日問題』でまた正面衝突した。『共に民主党』などの与党とその周辺では、最大野党『未来統合党』のことを『土着倭寇』『親日勢力』と言い、未来統合党側は新型コロナウイルス問題を壬辰倭乱(日本側呼称は文禄・慶長の役)に例えて『文在寅大統領は無能な宣祖(朝鮮時代の第14代国王)だ』と対抗している」

「倭寇」とは、中世期に日本海を荒らしまわっていた日本の海賊を指す朝鮮側の蔑称だ。それだけではなく、今回の韓国与野党の対決では、まだまだ“反日”の言葉にあふれているという。

 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「『土着倭寇』は“朝鮮半島にそのまま住み着いた倭寇の子孫”という意味があります。『親日』は韓国では“売国奴”と同義語です。別に野党第一党である未来統合党がとりわけ日本に融和的とは思えませんが、与党である共に民主党にすれば、分かりやすいネガティブイメージとして、親日派のレッテルをかぶせようとする“口撃”でしょう。一方、『壬辰倭乱』は豊臣秀吉による朝鮮出兵のこと。過去の歴史的な外患をコロナショックにたとえ、無策な指導者として文在寅をあげつらっています」

 また同紙によると、共に民主党が各候補の選挙陣営に配布した「総選挙戦略広報遊説マニュアル」には、「国民たちは今回の選挙を『韓日戦』と呼んでいる。日本政府には屈従的だが、韓国政府を非難することにばかりきゅうきゅうとしている未来統合党に審判を下してほしい」という内容を盛り込んでいるという。

 但馬氏は「与党は今回の選挙を『韓日戦』と呼んでいるようですが、まったく意味不明ですね。ただでさえコロナショックで多数の感染者・死者を出している韓国は、ウォン安、外貨不足で経済も青息吐息の状態。選挙の争点は他にいっぱいあるのに、なぜ関係のない日本を引き合いに出してののしり合うのか」と首をかしげる。

 政治家がこのようなレベルなのだから、有権者のレベルも推して知るべしだろう。

「韓国ではコロナウイルス検査キットに、竹島の韓国側の呼称である『独島』とネーミングし、世界中に輸出しようという大統領府への請願に32万の賛同があったというからイヤハヤです。韓国人にとって反日は、とりあえず目の前の危機と苦痛を忘れさせてくれる魔法の呪文なのかもしれません」(但馬氏)

 約1万500人が感染し、約210人が犠牲になった新型コロナの恐怖を反日という“モルヒネ”で乗り越えようというのか…。国内の選挙でも日本を引き合いに出すとは、理解に苦しむばかりだ。