宮崎市の動物園でチンパンジー脱走 人間に襲いかかる実は怖い一面

2019年04月05日 16時00分

 宮崎市フェニックス自然動物園で4日午後3時半ごろ、チンパンジー1頭が展示施設から脱走した。園内を動き回り、職員が麻酔の吹き矢で眠らせて約1時間後に捕獲した。入園者は一時レストランなどの建物内に避難した。けが人はいないという。

 園によると、逃げ出したのは31歳の雄「ゲンキ」。水が張られ、幅6メートル、深さ1・2メートルの堀で囲われた施設から逃げ出したとみられる。

 同園は全国の動物園で2番目に多い14匹を飼育し、チンパンジー舎は3月にリニューアルオープンしたばかりだった。

 竹田正人副園長は「泳げないチンパンジーが堀を渡るのは想定外だった。入園者に不安を与え、申し訳ない」と話した。

 今回は逃げ出しただけだが、人を襲うチンパンジーはたびたび確認されている。

 2006年、アフリカ西部のシエラレオネで30頭のチンパンジーが保護区を脱走。車を襲い、こぶしでフロントガラスを叩き割って、運転手を車から引きずり出し、両手両足の爪を引きちぎった上で、顔面をむさぼり食べて殺したという。同乗者も手足の指を食いちぎられた。

 09年、米国の家庭で飼育されていたチンパンジーが脱走し、女性を襲った。女性は両手の指、両目と鼻、唇をむしり取られた上で、生きたまま顔を食べられていたところ、警察官が駆け付け射殺した。12年、南アフリカの動物保護区で、チンパンジーに襲われた米国人留学生は耳、鼻、両手の指、両足を失った。

 事例を見ると、チンパンジーが人間を襲うとき、必ず指と顔面の凹凸部分を握り潰した後に、顔面を食べるようだ。

 事情通は「チンパンジーは握力300キロ以上で、垂直飛び4メートル以上。野生のものは、他のチンパンジーをリンチしたり、他のチンパンジーの群れを襲って食べたり、どう猛なため、猛獣と認識している国が多い。知能が高いので、飼育下のものは、人間の指や、目、鼻、口などの顔をつぶせば無力化できると理解しているようです」と語る。