中国とロシアが合同でサッカーリーグを設立する機運が高まってきた。

 中国メディア「テンセント」は「兄弟愛だ! 中露合同サッカーリーグは、我々中国が選手を育成するのに役立つ。ロシアからも提案されている」と報道。ロシアメディアの内容を引用しながら「ロシアのサッカーは中国ともっと協力すべきであり、多国籍リーグを主催するためにも協力すべきである。リーグの設立は、中国がより競争力のある選手を育成するのに役立つだけでなく、ロシアの多くのサッカークラブが新たな生活を取り戻すのにも役立つと信じられている」と指摘した。

 ロシアのサッカーリーグはウクライナ侵攻に対するスポーツ界の制裁により、欧州サッカー連盟(UEFA)の主催大会など国際舞台への出場が禁止されている。そこでロシア側はアジアサッカー連盟(AFC)への転籍を画策した、交渉は不調に終わった模様。窮地に陥ったロシアが、中国に救いの手を求めた。

「ロシアのサッカーは現在、前例のない困難に直面している。FIFA(国際サッカー連盟)の禁止の影響を受けて、ロシアのチームは国際大会に参加できず、特に東部のクラブは財政的に持続不可能だ。そのような状況下で、ロシアサッカー協会はUEFAを離れてAFCに参加することを検討したが、この計画を実現するのは難しすぎた。そのような状況下で、ロシアは自らを救うための新しい方法を見つける必要があり、中国サッカーとのより深い協力を実行する」と同メディアは説明する。

「この観点からロシアでは中国と多国籍サッカーリーグを結成すべきであると信じられている。その名前は暫定的に『中国―ロシアサッカースーパーリーグ』と設定される可能性がある。リーグは最初の段階では、両国の国境に近いクラブ間で開催され、成功すれば、より大規模に推進される」と具体的な計画を報じた。

 また中露合同リーグは両国に大きなメリットがあると強調。「高レベルのロシアチームと競争することで、中国がより競争力のある選手を育成するのに役立ち、中国チームがロシアリーグからの外国人選手の獲得をより簡単に導入するのにも役立つ」と中国側をメリットを分析。そしてロシア側には「多国籍リーグが設立されると、中国から多くのスポンサー投資を引き付けることができる。これは、財政支援を緊急に必要としているロシアのチームにとって命を救うお金になる」と財政面のメリットがあるとした。

 ともに窮地に立たされている中露のサッカーリーグが〝合体〟というウルトラCでサッカー界での復権を狙っている。