東京ドーム決戦の余波が収まらない。新日本プロレスの年間最大興行(5日)を大バッドエンドに導いたKENTA(38)が、大暴論を展開だ。IWGPヘビー・IWGPインターコンチネンタル(IC)2冠王の内藤哲也(37)をKY襲撃したことで、ツイッターのアカウントは“大炎上”したというが、本人は柳に風。それどころか内藤の言葉を拝借し、自らの行動を正当化した。

 KENTAは5日の東京ドーム大会で史上初のIWGP・IC2冠王となった直後の内藤をリングで襲撃。史上最大級のブーイングを巻き起こしたことで、自身のツイッターには批判が殺到したという。

「いっぱいありましたね。死ね、辞めろ、新日本から消えろ…。いい時代だなと。選手に直接文句言えて。中には子供がいるオッサンがそんな言葉使ったりしてて、わざわざそんなツイートして恥ずかしくないのかなと。俺? まったく、気にしてないです」と不敵に笑った。

 KENTA自身は「誰があれをバッドエンドって決めたの? 最高のエンドだと思う人間もいるでしょ。ひとくくりにするな」と主張するものの、同大会ではNEVER無差別級王座を失ったばかり。その人間が何食わぬ顔で史上初の2冠王の前に現れた上、内藤の悲願だった「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の大合唱を阻止したのだから、反感を買うのは当然にも見える。だが、あくまで正当性を信じて疑わない。

「俺ね、ユーチューブで見たんですよ。彼が出てた『プロフェッショナル(仕事の流儀)』って番組。そこで彼は『勝った負けた、そんな小さなことでプロレスしてない』と言っていた。あの発言がテレビ向けの格好つけたものじゃないのであれば、彼は俺の行動、喜んでくれてるはずだよ」

 いずれにせよ最もおいしい獲物に違いない内藤とは、ノア時代の2014年3月有明大会のタッグ戦で対戦経験がある。「ドームで(2冠を争った)4人ともいい試合してたことは否定しないし、じゃあ試合がいいだけであれだけの人を引きつけられるかっていうと、それ以外の何かが(内藤には)ある。あの時はそれを感じなかったので。あの彼が、これだけになっているという5年間を知りたいですよ」と新たなターゲットにした理由を明かした。

 6日の大田区大会ではタッグマッチで内藤と激突。勝利を逃したものの、試合後に襲いかかり、イス攻撃を浴びせるなど2夜連続の暴挙を働いた。さらには「この2本のベルト、俺がいただいちゃうよ」と挑戦表明。またしても大ブーイングを浴びた。

 天性とも言える人を逆上させる才能を開花させた黒い蹴殺男が、内藤から全てを奪う。