思わぬ事態が起きた。ボクシング元世界3階級制覇王者の亀田興毅(35)が会長を務める「3150ファイトクラブ」主催のイベント「3150ファイトVol・2」(4月29日、大阪メルパルクホール)の対戦カードが26日、都内で発表されが、発表直前にタイトル戦オファーが舞い込んで白紙になる珍しいハプニングが発生した。

 同イベントでメインに抜てきされたのはWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級5位の力石政法(27=緑)。前WBC世界ライトフライ級王者・矢吹正道(29=緑)の弟として知られる。興毅は「綺麗なまとまったボクシングをする。イケメンで強くてスタイル良くて清潔感もある。人気が出ると思う」と大絶賛しており、満を持してカード発表…という流れだったが、会見中に興毅は「あのー、ちょうどさっき連絡があって、細かく言えないんですが、タイトルマッチのオファーが届いたところで」と突然の告白。やや動揺した興毅は「ちなみに力石選手、タイトルの話が来ている状況なんですけど、もし正式に決まれば本人的にはどう?」と問いかけると、力石は「ぜひやりたいです!」とその場で即答した。

 オファーの出どころは明かされなかったが、可能性があるのはスーパーフェザー級の日本、東洋太平洋、WBOアジアパシフィックの3つ。興毅は「まだ発表できないですけど、日程が4月29日になるのか、その後になるのか」としながらも「やっぱりタイトルマッチを最優先。選手がすべて。やりたい思いがあるなら実現する方向で動かないとダメだと思う」と言い切った。その上で、予定していた自身主催イベントの力石戦は「とりあえず白紙ですね」と結論づけた。

 一方、力石は「ぜひタイトル優先してやりたい。目の前の組まれた試合を完勝するだけ。それに向けて頑張りたいです」と話し、どの相手であっても「全員に勝てる自信しかないです」と意気込んだ。

 ここで勝てば世界ランキング入りの道が開ける。力石は「(タイトル戦が)決まれば、必ず取って、また3150ファイトで試合できる機会をもらえたら、またそこで頑張って勝って」とビジョンを語った。