後藤真希の弟で、タレントの後藤祐樹(36)が著書「アウトローの哲学(ルール)レールのない人生のあがき方」(講談社)を1日、出版した。芸能界引退後の2007年に窃盗や強盗傷害事件を起こし、翌08年に懲役5年6月の実刑判決を受けた。著書では服役生活や、これまで語ってこなかった自身の半生をつづっている。取材に応じた祐樹は、波瀾万丈の過去を赤裸々に振り返った――。

 2000年につんく♂プロデュースのダンスボーカルユニット「EE JUMP」でデビューした祐樹は、アイドルとしてブレークする一方、素顔は遊びたい盛りのヤンチャな中学生。度重なる不祥事を起こし、02年に芸能界を引退した。

 ただ本人に芸能界への未練は全くなかった。事務所の締め付けから解放されたことで、地元の仲間との非行行為がエスカレート。「暴走族には入ってなかったけど東京リベンジャーズのような生活でした」と振り返る。

「東京卍リベンジャーズ」とはタイムリープ能力に目覚めた主人公が元恋人の殺される運命を変えるため過去に戻り、暴走族のチームで成り上がるSFヤンキー漫画だ。

 今回、著書の中でバイク盗み、無免許運転、放火、カツアゲに交番襲撃。さらに中国残留孤児2世らを中心とした不良グループ「怒羅権」との抗争など包み隠さず明かした。

 非行少年を持つ親から相談を受けるという祐樹は「『どうしたらいいですか?』より『その時どういう気持ちでしたか?』と聞かれることが多い。自分自身がどういう気持ちだったのかをよりリアルに伝えたいと思って何も隠さずにお話ししたいと思いました」。

 当時の心境について「人を傷付けることで周りから認められたい。お金が欲しいよりもゲーム感覚でやってた感じです。楽しいことをしたいという気持ちしかなかった」と振り返った。

 アイドル時代から地元の友達を連れて「晩ご飯とかゲームセンターで1日10万円ぐらい、毎日使ってました」と派手に遊び回った。「月収は10万なんですけど年に3回ボーナスがあった。合わせて、そんなに高くない宝くじの1等ぐらい」と明かした。

「X JAPAN」のhideに憧れ、もともとはギタリストを目指していた祐樹だが、アイドルとして売り出されたことで「事務所と僕がやりたいことの差が開いていった感じです」。事務所のルールに反発し、最終的に芸能界引退を選んだ。

「おっととっと夏だぜ!」のヒットから20年以上が経過。夏になるたびにこの歌の力を再認識させられるという。

「夏になると飲食店とかで流れてて。有線で流してくれる人がいるんだなと思うと感慨深いです。つんく♂さんは時代をつかんだ人なんだと。いま思うと本当にすごい」

 引退後は会ってはいないが「辞めた後もハタチになるまで毎年お年玉をいただいてた。姉づてですけど『つんく♂さんからお年玉だよ』って」。

 つんく♂には感謝と申し訳ない思いがある。

「あの曲で認知してもらってる恩もあるので、いま戻ったら全力で踊っちゃうと思います。たぶん、スーパーだるそうに踊ってたと思うので。当時は(笑い)」

 18年に結婚した祐樹は今年から芸能活動を再開させた。「家族を含めてみんなから『奥さんのおかげでこれだけ立ち直れてるんだと思うよ』と言ってもらえるし、僕自身、それを実感してます」
「もし過去に戻れるとしたら?」と聞くと「戻らないですね」と回答。

「若くして右肩上がりでいい時もあれば本当にどん底まで下がって。それの繰り返しの人生だったと思う。だけど、その失敗があったおかげですてきな妻に出会えたので。今は、いい人生経験だと考えています」

 今後は非行少年の更生の手助けや動物愛護活動を行っていく予定。今の夢については「家族に一番迷惑をかけたので、姉たちが困った時に助けてあげられる弟にならなきゃいけない。それが一番の目標だし、楽しみでもあります」と語った。

☆ごとう・ゆうき 1986年7月10日生まれ、東京都出身。姉は元「モーニング娘。」の後藤真希。99年に13歳でスカウトされ芸能界入り。2000年にソニンと組んだダンスボーカルユニット「EE JUMP」で歌手デビュー。01年にリリースした「おっととっと夏だぜ!」がオリコン週間売り上げ5位のスマッシュヒット。しかし15歳だった02年、キャバクラ通いを週刊誌に報道され謹慎、同年に芸能界を引退。07年に起こした強盗傷害事件などで懲役5年6月の実刑判決を受ける。18年に妻・千鶴さんと結婚、22年から芸能活動を再開した。