アイドルグループ「おニャン子クラブ」の元メンバーでタレントの生稲晃子氏(53)は6日、自民党本部で会見を行い、今夏の参議院選挙で東京選挙区からの立候補を正式に表明した。

 生稲氏は「おニャン子クラブ」で活躍後、女優として活動。2011年に乳がんであることを公表。16年に設置された政府の「働き方改革実現会議」の民間議員を務めている。

 会見の冒頭、生稲氏は「国会議員になって、病気と仕事、子育てを両立してきた自分の経験を政策や法律、予算に反映させられれば、世の中のお役に立てるのではないかと思い、出馬を決意しました」と意気込みを語った。

 芸能界からの政界進出にはネット上を中心に「タレント候補」と批判されるが、どう受け止めているのか。

「これまでも〝タレント議員〟ということで、ネットでも書かれてきました。私は、ここ数日は(ネットの書き込みを)見ていません。どんどんつらくなるのも、嫌なので一切、見るのをやめることにしました」と生稲氏は〝脱・ネット〟宣言した後、こう話した。

「18歳で芸能界に入り、36年間芸能界の仕事をしてきたので、分かっていないことはたくさんあると思う。これからもう一度学んでいかないといけないと思っているが、私は生活の中で出産や子育てを経験した。普通の生活をしてきたからこそ、分かることがあると思います。また、私はがんを経験し、治療と仕事の両立の大変さも経験した。こうしたことなどを政治にも生かしていけると思います」

「おニャン子クラブ」の活動は2年数か月で、生稲氏の在籍期間は1年2か月だったが、選挙戦に向けて元メンバーとしての思いをこう口にした。

「このグループが今のこの時代に、お年を召した方から若い人まで『おニャン子クラブ』という名前だけはみなさん知っています。『伝説だ』と言ってくれていますけど、これって私はすごいことだと思う。自分を産んでくれた『おニャン子クラブ』に誇りを感じているので、(選挙に)出るからには、おニャン子クラブのみなさんやファンの方にも応援していただいて、頑張って当選したいなと思っています」

 参院選東京選挙区は同党から元ビーチバレー選手の朝日健太郎氏、野党の立憲民主党からは蓮舫氏が立候補する。