ついに念願の双子パンダの誕生だ!! 東京都は23日、上野動物園で飼育する雌のジャイアントパンダ・シンシン(15歳)が双子の赤ちゃんを出産したと発表した。

 上野動物園でのパンダの赤ちゃん誕生は2017年6月のシャンシャン(雌4歳)以来、4年ぶり6例目で、双子の誕生は同園の開業以来初となる。2頭の赤ちゃんは1頭目が23日午前1時3分、2頭目が午前2時32分に生まれ、母子ともに健康だという。

 暗いニュースばかりが続くなか、最高にハッピーなニュースとなった上野観光連盟の二木忠男会長は、「昨日夕方に(福田豊)園長と電話したときは、『ホルモン値などの数字はいいんで生まれるとは思うけど、まだハッキリわからない」と言ってたのに、一夜明けたら電話で『生まれました!』だもん。しかも双子。一番可能性が高いとはいえ、ビックリだよ!」と、うれしいサプライズといった様子だ。

 パンダは遺伝的に約45%の確率で双子を出産するが(三つ子は約1%)、母親が2頭とも面倒を見ることは稀。そのため1頭は保育器に入れられ、人工的に育てられて行くことになる。

 一方で気になるのは中国への返還期限が年末に迫るシャンシャンが、〝日本永住権〟を取得できるかどうかだ。上野動物園では昨年9月に最大6頭まで飼育できる新パンダ舎が完成している。

 それだけに父親のリーリー、母親のシンシン、そして今回生まれた双子にシャンシャンを加えた家族5頭の団らんが見られることに期待したいところだが、関係者は「返還期限が迫るシャンシャンに、ずっと上野動物園にいてもらえないか模索してきたが、今回双子が生まれたことでシャンシャンの〝日本永住権〟獲得交渉は難しくなったかもしれない」と話す。

 今回生まれた双子の赤ちゃんは、無事に育てば年内に公開される可能性は十分ある。家族5頭の公開となれば人気が急騰することは確実で、上野の街が一気に活気づくことになりそうだ。