映画コメンテーター・有村昆が、話題のニュースに合った映画を紹介する新連載のスタートです。記念すべき第1回のテーマは「不倫」。自身をはじめ多くの芸能人がニュースになりました。

 どうも! 有村昆です。昨年はいろいろお騒がせしました。不倫はよくないことです。ホント、反省し、肝に銘じます…。ただ、これまでさまざまな不倫映画が作られているということは、それだけ男と女の間では普遍的なテーマなんでしょうね。みなさん、映画という芸術の中で堪能してみてはいかがでしょうか。

 そこで、僕がオススメするのは、上戸彩主演「昼顔」(2017年)、マイケル・ダグラス主演「危険な情事」(1987年)、クリント・イーストウッド主演「マディソン郡の橋」(95年)の3作品です。中でも今回は「マディソン郡の橋」をピックアップしたいと思います。

 端的に言うと、熟年不倫ですね。米アイオワ州マディソン郡の片田舎に関係が冷めきった夫婦がいる。平凡な主婦を演じるのはメリル・ストリープです。そこに現れたのがカメラマンのイーストウッド。「水を一杯もらえませんか?」と。そしてイーストウッドから「被写体になってくれませんか」とお願いされるわけです。「キレイだ」「美しい」なんて褒められながら撮影されれば、女性の本能が覚醒するのも無理はありません。

 ちょうど夫は仕事で家を空けていたこともあり、2人は情事にふけってしまいます。夢のような4日間です。別れ際、イーストウッドは「一緒に来てくれ」と誘いますが、結局1人で去ることに。ところが数日後、夫婦で車に乗っていたストリープが偶然、イーストウッドを目撃してしまいます。乗っていた車のドアに手をかけ、彼のもとへ行こうとしますが…あとは本編をごらんください!

 不倫映画と一口に言っても、いろいろなシチュエーションがありますよね。実際に関係が冷めきった夫婦も少なくないことでしょう。「マディソン郡の橋」はそんな方にグッと刺さる一本となっています。ちなみに、現在91歳になるイーストウッドですが、3年前、当時23歳の女性との交際報道があって、ビックリした覚えがあります。しかもその女性の元カレはミック・ジャガーと聞いて、どうなっているんだと(笑い)。こんなたくましい方々を見ると、僕も落ち込んでばかりもいられませんね。