日本ハム・斎藤佑樹が語った引退後のビジネスプラン「球場を作りたい。海の見えるところで」

2021年10月02日 05時15分

ユニフォームを脱ぐ(代表撮影)
ユニフォームを脱ぐ(代表撮影)

 ハンカチ王子が、背番号「1」のユニホームを脱ぐ――。日本ハムの斎藤佑樹投手(33)が今季限りで現役を引退することを発表した。早実時代の2006年、夏の甲子園で延長再試合の激闘の末に全国制覇を果たし「ハンカチ王子」として社会現象を巻き起こすと、早大、プロへと常に世間から大きな注目を浴び続けてきた。気になるのは今後の去就だが、周囲では「キャスター転身説」や「指導者就任説」もささやかれる中、斎藤には壮大な夢があった――。

 ついに決断を下した。この日の午前11時に球団を通じて引退が発表されると、夕方には千葉・鎌ケ谷の球団施設で取材に応じ「今は実感はわいていない。自分で決めた以上、前だけを見て進んでいこうと思っています」「ファイターズで最高の仲間と一緒にプレーできて幸せな思いでいっぱい」などと、率直な心境を語った。

 近年は満身創痍の状態でシーズンの大半を過ごした。古傷である右ヒジの状態が悪化し、投げるたびに激痛が走る…。昨オフには保存療法を主とした治療にも踏み切った。

「一番は体のこと。どこが、というよりヒジも肩も股関節も腰も…ぜんぶですね」と、その体はすでにボロボロだった。決断した時期については「ずっと思っていたが最終的には今日」と告白。悩みに悩みぬいた末の決断となった。

 気になるのは今後の去就だ。世間からは「スポーツキャスター転身説」や「指導者就任説」もささやかれてはいるが、斎藤本人はかねて「自分にしかできないこと、自分だからできることに取り組みたい」と語っていた。それは何か。ある一つの「壮大な夢」を明かしていた。

 2年前の、とある食事の席でのこと。斎藤おすすめの壺漬けカルビを食べながら「引退後、何でもできるとしたらどんなことをやってみたいか」と質問をぶつけた。すると斎藤は悩みながらも「もしできるなら、野球場を作ってみたいんだよね」と、照れ笑いを浮かべながらポツリ。「野球だけじゃなくて、試合がない日は成人式とか結婚式みたいな地域のイベントができたり、夜には駆け出しのミュージシャンとかダンサーさんがライブをできたり、地域に密着した球場が作れたらいいな…」と語った。

 これは、近年減少の一途をたどる野球人口を憂う斎藤だからこその夢でもある。早大時代には「野球人気を復活させるためには」との論文を執筆し、プロ入り後もオフには積極的に子供向けの野球教室を実施。「野球人口を増やすためには地域との関わりは必要不可欠」と常々訴えていたことからも、地域密着型の球場づくりへの本気度がうかがえる。

「個人的には、都会過ぎないところで、海の見えるところがいいかなあ。現役を引退して時間ができたら、またその時ゆっくり考えます(笑い)」

 あの時は夢物語だった「ハンカチ球場プロジェクト」が、今ようやく始動の時を迎えるかもしれない。

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