韓国船沈没事故で海洋警察が投入した遠隔操作無人探査機(ROV)が「救助作業の妨げになっている」と23日、朝鮮日報が報じた。

 ROVは船上からの遠隔操作により水中画面を見ながら海中での捜索を行うものだが、ネックはROV単体では電源を持たないため、船上からケーブルで電気を供給する必要があること。このため、ROV使用中は周囲に感電の危険が出る。つまり、潜水作業員はその間、海から上がらなくてはならないわけだ。

 現場海域の激しい潮流も想定を超えていた。ROVは2〜3ノットの流速に耐えうるが、事故海域の流速は最大6ノット。21日に投入された際は、激しい潮の流れで機体の方向すら定まらなかった。これには韓国メディアや不明者家族から「ダイバーの作業を優先すべき」「生存者に(感電で)とどめを刺す気か」という批判が飛び出した。

 それでもめげない海洋警察はここにきて“最終兵器”の投入を示唆。韓国海洋科学技術院が作ったカニ型探査用ロボット「クラブスター」だ。全長は2・4メートルで高さ2メートル、重さ600キロ。調査可能な深さは約200メートルで、6本の足を使いながら、時速2〜3キロで海底を移動できる。ROVと違い、泳ぐタイプではないため現場の激しい潮流にも流されない。また、搭載された超音波スキャナーを使えば、セウォル号がどのような状態で沈没しているのか、周辺の地形がどうなっているのかも確認でき、引き揚げ作業の準備などに役立つことが期待される。それでもネット上ではROVの失態もあり「嫌な予感しかしない…」「オモチャにしか見えない」と懐疑的な意見が続出。

 しかもクラブスターは昨年ようやく試験稼働を始めたばかり。十分なテストを行っておらず、いきなり波にのまれてひっくり返り、制御不能に陥る可能性もある。批判に輪をかけるようなことにならなければいいが…。